経済なんでも研究会

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金融緩和に 転換 / アメリカ (下)

2019-06-26 08:05:15 | アメリカ
◇ 日本円にも上昇圧力が = 利下げを巡る市場対FRBの駆け引き・第1ラウンドは、市場の判定勝ちに終わった。しかし休む間もなく、直ちに第2ラウンドが始まる。こんどは7月に予想される利下げの幅。それに9月と12月にも、追加の利下げが実施されるかどうか。現在の政策金利は2.5%と低い。だからFRBは出来れば0.25%と、小出しにしたい。しかし市場はそれで満足するかどうか。さらに年内1-2回の追加利下げを、催促することになるだろう。

FRBが姿勢を金融緩和へ転換させたことは、早くも世界中に影響を及ぼし始めた。おひざ元のニューヨーク市場では、10年もの国債の利回りが、2年7か月ぶりに2%割れ。住宅ロ-ンなどの金利も低下した。この動きはすぐさまヨーロッパにも飛び火。ドイツの長期金利はマイナス0.7%で過去最低。フランスでも長期金利が初めてマイナス圏に落ち込んだ。

もちろん、日本も例外ではない。東京市場の10年もの国債利回りは先週末、マイナス0.195%まで低落。しかしニューヨークに比べると下げ幅が小さいため、円の対ドル相場は107円にまで上昇した。円高を阻止するためには、日銀が国債の買い入れを増やして金利を下げるしかないが、これ以上の金利低下は銀行経営に打撃を与えるなどの副作用が大きい。日銀の金融政策には、手詰まり感が出ている。

FRBが7月に利下げすれば、リーマン・ショック後の08年12月以来の金融緩和政策ということになる。そして、いったん金利を下げれば、その後も追加の利下げに追い込まれることは過去の経験からも明らかだ。その結果、どこまで金利を下げたら、アメリカ経済は安泰になるのか。その答えは、米中貿易戦争の行くえしだい。仮に貿易戦争が長期にわたって続くようだと、金利をマイナスにまで下げても追いつかないだろう。

       ≪25日の日経平均 = 下げ -92.18円≫

       ≪26日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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