◇ 雇用の悪化が株価を上げた = ダウ平均は先週1169ドルの大幅高。7週間ぶりの上昇が、昨年11月下旬以来の上げ幅となった。終り値は2万6000ドルに接近している。パウエルFRB議長が週初、利下げの可能性を示唆したことが最大の材料になった。また週末には5月の雇用者増加数が7万5000人に激減したというニュースが流れたが、これも金融緩和を早めることにつながるとの見方から、株価を押し上げた。
日経平均は先週284円の値上がり。こちらも大型連休明け以来5週間ぶりの上昇だが、ダウに比べると上げ幅はきわめて小さかった。これはアメリカの利下げで、円高になるかもしれないという心配。中国経済不振の影響が、アメリカよりも大きく出ていること。さらに日本経済自体の先行きに、不透明感が強まっていることの反映だろう。
ニューヨーク市場の場合、雇用状況の悪化は本来ならば株価にとっては悪材料のはず。ところが市場に利下げ期待が蔓延していると、こういう現象がしばしば起きる。だが景気の先行きに対する心配も強まるから、この現象は長続きしない。今週は景気見通しに関する議論が、市場の内外で活発化するのではあるまいか。
今週は10日に、1-3月期のGDP改定値と5月の景気ウオッチャー調査。12日に、5月の企業物価と4月の機械受注。13日に、4-6月期の法人企業景気予測調査と4月の第3次産業活動指数。アメリカでは11日に、5月の生産者物価。12日に、5月の消費者物価。14日に、5月の工業生産、小売り売上高と6月のミシガン大学・消費者信頼感指数。また中国が10日に、5月の貿易統計。12日に、5月の消費者物価と生産者物価。14日に、5月の鉱工業生産、小売り売上高、固定資産投資額を発表する。
≪10日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
日経平均は先週284円の値上がり。こちらも大型連休明け以来5週間ぶりの上昇だが、ダウに比べると上げ幅はきわめて小さかった。これはアメリカの利下げで、円高になるかもしれないという心配。中国経済不振の影響が、アメリカよりも大きく出ていること。さらに日本経済自体の先行きに、不透明感が強まっていることの反映だろう。
ニューヨーク市場の場合、雇用状況の悪化は本来ならば株価にとっては悪材料のはず。ところが市場に利下げ期待が蔓延していると、こういう現象がしばしば起きる。だが景気の先行きに対する心配も強まるから、この現象は長続きしない。今週は景気見通しに関する議論が、市場の内外で活発化するのではあるまいか。
今週は10日に、1-3月期のGDP改定値と5月の景気ウオッチャー調査。12日に、5月の企業物価と4月の機械受注。13日に、4-6月期の法人企業景気予測調査と4月の第3次産業活動指数。アメリカでは11日に、5月の生産者物価。12日に、5月の消費者物価。14日に、5月の工業生産、小売り売上高と6月のミシガン大学・消費者信頼感指数。また中国が10日に、5月の貿易統計。12日に、5月の消費者物価と生産者物価。14日に、5月の鉱工業生産、小売り売上高、固定資産投資額を発表する。
≪10日の日経平均は? 予想 = 上げ≫