経済なんでも研究会

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警報! 新次元に入った米中の対決 (下)

2020-07-29 08:08:12 | アメリカ
◇ 冷戦に逆戻りする危険性 = ポンぺオ国務長官は56歳。軍人、弁護士を経て共和党の下院議員に当選。トランプ政権ではCIA(中央情報局)長官から、国務長官に抜擢された。生粋の右派で、もともと中国には批判的だったが、国務長官としてここまで中国を敵視するのはむしろ異例。ホワイトハウスの内部で、反中国派が発言権を高めたことを反映しているように思われる。

演説のなかで、ポンぺオ長官は「中国の覇権伸長を抑えるため、自由主義諸国は新しい同盟を結び団結する必要がある」とも言っている。この主張は、第2次大戦後にアメリカが共産主義の拡大を抑えるためにとったコンテインメント(封じ込め)政策を想起させる。旧ソ連や中国を封じ込めた結果は冷戦を招いたが、やがてはベルリンの壁の崩壊につながったと言えるだろう。

しかし現在の中国は、当時に比べれば経済的にも軍事的にも飛躍的な増大を遂げている。またアフリカや中南米諸国との関係も、強固になっている。この中国を封じ込めることは、容易ではない。ただファーウェイ製品の排除などを巡っては、すでにイギリスのほかにフランスも同調するなど、コンテインメント的な動きが進行していることには注意すべきだろう。

11月の大統領選挙で、民主党のバイデン候補が勝つとどうなるのか。この点は、全く不明と言うしかない。ただ過去の言動からみると、バイデン氏の中国に対する姿勢は、オバマ前大統領ほど融和的ではない。またオバマ時代に比べると、アメリカ国民の反中国感情が大幅に高まっている。このためバイデン政権になっても、新冷戦に突入する可能性は大きいのではないか。日本はどう対処するのか、考えておいた方がいい。

       ≪28日の日経平均 = 下げ -58.47円≫     

       ≪29日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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