◇ 3か月後は△、6か月後は○? = 日銀は1日、6月の全国企業短期経済観測調査を発表した。それによると、大企業・製造業の業況判断指数はプラス14で、3か月前の調査に比べて9ポイント上昇した。また大企業・非製造業もプラス1となり、前回より2ポイント改善した。世界経済の回復を反映して製造業は輸出を中心に大きく好転したが、非製造業はコロナの影響で改善が鈍い。今回の調査は5月27日-6月30日の間に、9400社を対象に実施されている。
注目されたのは、3か月後の業況見通し。大企業・製造業はプラス13で、1ポイントの低下。大企業・非製造業はプラス3で、2ポイントの上昇となっている。要するに3か月後の見通しは、現在とあまり変わらない。その理由について日銀はコメントしていないが、おそらくは「9月ごろでは、まだコロナ不況から抜け出せない」と考える経営者が多いのだろう。
興味深いのは、日経新聞が実施した社長アンケート。6か月後の景気見通しを139人に聞いたが、なんと9割以上が「景気は拡大する」と答えている。ちなみに実施したのは6月4日-21日で、日銀の短観と同じ時期だ。もちろん全く異なる調査だから一概には言えないが、経営者の多くは「6か月後ならば、コロナ不況から脱出できるはず」と、期待も込めて予想しているように思われる。
ただ過去の経験からすると、経営者を対象とした景気見通し調査では、日銀の結果はやや厳しく出がちである。反対に日経の調査では、楽観的な結果が多い。少々うがった見方をすると、金融緩和を続けてもらうためには、日銀には厳しい回答を出しておく。日経の場合は、楽観的な回答で“明るい紙面”を作ってもらう。こんな心理が働くのではないか。
≪1日の日経平均 = 下げ -84.49円≫
≪2日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
注目されたのは、3か月後の業況見通し。大企業・製造業はプラス13で、1ポイントの低下。大企業・非製造業はプラス3で、2ポイントの上昇となっている。要するに3か月後の見通しは、現在とあまり変わらない。その理由について日銀はコメントしていないが、おそらくは「9月ごろでは、まだコロナ不況から抜け出せない」と考える経営者が多いのだろう。
興味深いのは、日経新聞が実施した社長アンケート。6か月後の景気見通しを139人に聞いたが、なんと9割以上が「景気は拡大する」と答えている。ちなみに実施したのは6月4日-21日で、日銀の短観と同じ時期だ。もちろん全く異なる調査だから一概には言えないが、経営者の多くは「6か月後ならば、コロナ不況から脱出できるはず」と、期待も込めて予想しているように思われる。
ただ過去の経験からすると、経営者を対象とした景気見通し調査では、日銀の結果はやや厳しく出がちである。反対に日経の調査では、楽観的な結果が多い。少々うがった見方をすると、金融緩和を続けてもらうためには、日銀には厳しい回答を出しておく。日経の場合は、楽観的な回答で“明るい紙面”を作ってもらう。こんな心理が働くのではないか。
≪1日の日経平均 = 下げ -84.49円≫
≪2日の日経平均は? 予想 = 上げ≫