経済なんでも研究会

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中国式企業倒産の 不思議

2022-01-07 07:53:41 | 中国
◇ 生殺しになった恒大グループ = 香港の金融取引所は3日から4日にかけて、経営難に陥っている中国の最大手不動産企業・恒大グループの株式売買を一時停止した。理由は明らかにしていないが、昨年末に期限が来ていた2億5000万ドルあまり(約290億円)の債券利子を支払わなかったことと関係があるとみられている。またネット上では「地方政府が恒大グループの解散を指示した」というニュースも流れた。

恒大グループは巨額の債券を発行、その資金で土地や不動産を開発。短期間のうちに巨大企業に成長した。しかし中国政府が昨年夏、金融機関に対して不動産融資の抑制を指示したことから経営難に。負債総額は2兆元近くに達している。保有する関連企業や土地・不動産を切り売りすることで、元建て債券に対する利子だけは支払ってきた。しかしドル建て債券の利子は支払わないことも多く、格付け会社からは「部分的デフォルト」と認定されている。

すでに中国地産集団などの関連企業、それに下請け会社など数社が倒産した。恒大グループの株価は、昨年89%も下落した。にもかかわらず恒大グループという企業は存続し、株式も売買されている。そして市場にも、動揺は全く見られない。欧米や日本では、ありえない光景である。なぜなのか。

恒大グループを経営難に陥れたのは政府であり、その後の処理も政府が陰で糸を引いている――中国では、こう信じられている。不動産バブルに警鐘を鳴らすため、政府は「恒大を見せしめ」にした。しかし大事件に発展すれば、政府に火の粉がかかる。だから大火事にはならないよう、政府がちゃんとコントロールする。投資家はこう確信して、動揺することはない。まことに不思議な国である。

        ≪6日の日経平均 = 下げ -844.29円≫

        ≪7日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

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