◇ 潮目が変わったことは確かだが・・・ = 国債と住宅ローン証券を毎月1200億ドルずつ買い続けてきたため、FRBの保有資産は8兆7000億ドル(約1000兆円)に膨れ上がった。量的引き締めではこれを市中に売り戻すわけだが、いったい毎月どのくらいの規模で売るのだろう。規模が大きければ、金融は一気に引き締まりかねない。だから市場としては、小幅な政策金利の引き上げよりも、こちらの方が気にかかる。ただ現時点では、その規模を推測するための手がかりは全くない。
市場では「超金融緩和相場は終わった」という見方も強まっている。しかし、その一方では「まだ株価が上昇する余地はある」という強気論も衰えてはいない。なにしろチャンスがあれば買い出動に向かうMMF資金だけでも、4兆6360億ドル(530兆円)を上回る。このおカネはFRBが緩和政策で放出した資金を、市場が貯め込んだものと言ってもいい。
真実は強気と弱気の中間にあるのだろう。ただし潮目が変わったことは確かだから、銘柄の選別はより強まるだろう。たとえば、これまで買われすぎたIT銘柄などは売られるから、今後はPER(株価利益率)が重視されるに違いない。そして買われるのはインフレに強い銘柄、あるいは景気に左右されにくい銘柄だということになりそうだ。
日本への影響はどうだろう。まずは円安の進行。FRBの議事録公表でアメリカの長期金利は1.8%と2年ぶりの高さに上昇、円の対ドル相場は116円台まで下落した。またニューヨーク市場で銘柄選別が厳しくなると、日本株の出遅れ感が強まるかもしれない。もう1つ、アメリカの金融引き締めが新興国に与える影響も無視できない。それが日本経済に跳ね返る危険性にも、目を光らせる必要があると思う。
≪12日の日経平均 = 上げ +543.18円≫
≪13日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
市場では「超金融緩和相場は終わった」という見方も強まっている。しかし、その一方では「まだ株価が上昇する余地はある」という強気論も衰えてはいない。なにしろチャンスがあれば買い出動に向かうMMF資金だけでも、4兆6360億ドル(530兆円)を上回る。このおカネはFRBが緩和政策で放出した資金を、市場が貯め込んだものと言ってもいい。
真実は強気と弱気の中間にあるのだろう。ただし潮目が変わったことは確かだから、銘柄の選別はより強まるだろう。たとえば、これまで買われすぎたIT銘柄などは売られるから、今後はPER(株価利益率)が重視されるに違いない。そして買われるのはインフレに強い銘柄、あるいは景気に左右されにくい銘柄だということになりそうだ。
日本への影響はどうだろう。まずは円安の進行。FRBの議事録公表でアメリカの長期金利は1.8%と2年ぶりの高さに上昇、円の対ドル相場は116円台まで下落した。またニューヨーク市場で銘柄選別が厳しくなると、日本株の出遅れ感が強まるかもしれない。もう1つ、アメリカの金融引き締めが新興国に与える影響も無視できない。それが日本経済に跳ね返る危険性にも、目を光らせる必要があると思う。
≪12日の日経平均 = 上げ +543.18円≫
≪13日の日経平均は? 予想 = 下げ≫