◇ 全地域向けで縮小している = 輸出の減少が際立ってきた。財務省が18日発表した11月の貿易統計によると、輸出は6兆3800億円で前年比7.9%の減少。輸入は6兆4600億円で15.7%の減少だった。この結果、貿易収支は821億円の赤字となっている。これで輸出は12か月連続の減少を記録した。世界経済の停滞を反映したものとはいえ、日本の輸出は異常な状態に陥っている。
輸出の状況を地域別にみると、ほとんど全地域向けで減少した。アメリカ向けは1兆2000億円で12.9%の減少。アジア向けは3兆6000億円で5.7%の減少。うち中国向けは1兆3100億円で5.4%の減少。EU向けは7000億円で6.1%の減少だった。全世界を見渡しても輸出が増加したのは台湾、カナダ、スイス、それに中東諸国ぐらいなもの。これも異常な現象だ。
この1年間、円の為替レートは小動きに終始した。したがって為替相場の影響は、そんなに大きくない。しかし11月の輸出をみると、数量で5.0%、価格で3.1%減っている。やはり相手先の景気が鈍化し、値引きをしても売りにくくなっていることを示しているようだ。特に景気がいいとされるアメリカ向けが落ち込んできたことは、どう解釈するべきなのだろう。
かつての日本経済なら、これだけ輸出が減退すると景気はすぐに悪化した。しかし現在は製造業の比重が2割強に減っているから、景気はすぐには下降しない。しかし輸出の停滞が長く続けば、その影響はじわじわと現われてくる。すでに製造業の求人は低調になってきた。輸出はいつ回復に向かうのか。来年の焦点になってくる。
≪18日の日経平均 = 下げ -131.69円≫
≪19日の日経平均は? = 下げ≫
輸出の状況を地域別にみると、ほとんど全地域向けで減少した。アメリカ向けは1兆2000億円で12.9%の減少。アジア向けは3兆6000億円で5.7%の減少。うち中国向けは1兆3100億円で5.4%の減少。EU向けは7000億円で6.1%の減少だった。全世界を見渡しても輸出が増加したのは台湾、カナダ、スイス、それに中東諸国ぐらいなもの。これも異常な現象だ。
この1年間、円の為替レートは小動きに終始した。したがって為替相場の影響は、そんなに大きくない。しかし11月の輸出をみると、数量で5.0%、価格で3.1%減っている。やはり相手先の景気が鈍化し、値引きをしても売りにくくなっていることを示しているようだ。特に景気がいいとされるアメリカ向けが落ち込んできたことは、どう解釈するべきなのだろう。
かつての日本経済なら、これだけ輸出が減退すると景気はすぐに悪化した。しかし現在は製造業の比重が2割強に減っているから、景気はすぐには下降しない。しかし輸出の停滞が長く続けば、その影響はじわじわと現われてくる。すでに製造業の求人は低調になってきた。輸出はいつ回復に向かうのか。来年の焦点になってくる。
≪18日の日経平均 = 下げ -131.69円≫
≪19日の日経平均は? = 下げ≫