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尼崎の近代建築巡り

2008-10-06 | 建築巡り・街歩き【兵庫】



以前訪れた尼崎の見逃していた近代建築を見に訪れた。
この日は田能遺跡とその近くの田能農業公園を絡めようと思っていたのに、あいにくの雨降りになってしまって、子供たちのリクエストにより以前にも訪れた尼信の世界の貯金箱博物館や尼信博物館へ行くことにした。
まずやって来たのはユニチカ記念館。

明治33年、尼崎における最初の大工場である有限責任尼崎紡績会社(現ユニチカ)の本社事務所として建設されたもので尼崎市内に現存する最古の洋風建築のひとつだそう。
二階建ての煉瓦造りの立派な建物。
建物の周囲も赤煉瓦の塀で囲まれていてその一帯が独特な雰囲気に包まれていた。
開館日は毎週水曜のみのようで門は固く閉ざされ中へ入ることが出来ず残念・・





表門の装飾と門灯。





裏門から見たユニチカ記念館。





貯金箱博物館へ行く前にもう一箇所、旧尼崎警察署へやってきた。
鉄筋コンクリート造3階建で、セセッション風のデザイン。
平成7年の震災までは、児童館、市役所の出張所、青少年の武道場として使われていたそう。
内部意匠も当時のまま残っているそうで、18日には見学ツアーがあり、留置場へも入れるようだ。
又ツアー後はこの建物の保存活用のミニシンポジウムも行われるそう。





旧尼崎警察署の前には昭和13年に建てられた旧城内中学校(現市立尼崎高校)があり、この石積みの校門が威圧感を感じるくらい立派だった。





そして貯金箱博物館、中央商店街のそぞろ歩きの後やってきたのは村野藤吾設計の登録有形文化財、尼崎市立大庄公民館(旧大庄村役場)。
外観をひとしきり写真に撮った後、中へ入ると建物に関する資料がいくつかあり、中におられた職員の方に声をかけると、一室だけほぼ当時のまま残っているという村長室だった部屋や会議場へ案内していただけた。





この建物の外観は見る方向によって建物の形が全く異なって見えるというのが特徴で、左右対称の建物が主流であった戦前の官庁建築の中、異色な存在でだったようだ。

又外観にはレリーフなどの装飾が各所にちりばめられていて、この塔屋には平和の象徴のオリーブの木の透かし彫り、玄関周りにもオリーブの枝をくわえた鳩のレリーフ、そして南側外壁には強さの象徴、守り神のような意味があるのではないかというグリフィンのレリーフがある。





オリーブの枝を加えた鳩のレリーフ





案内していただいた2階の村長室だったという部屋。
内装はほぼ当時のままで壁には歴代の村長さんの肖像がかかっている。
壁はオークのベニヤ板で覆われていて、細部には象嵌細工も施されている。





暖房器具のパネルにはオリーブの装飾が。





公民館の前には尖塔アーチ窓が美しく並ぶ尼崎市立大庄小学校。





大庄公民館へ行く道沿いにあった洋館。

コメント (4)
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