少し前旦那と京都へ行くことがあり、前から一度行ってみたかった一乗寺の恵文社とここ「小門光男木彫記念館」へ訪れた。
大きな回転扉を開けて中へ入るとずらりと並ぶ木彫作品。
小門光男氏は二年ほど前に亡くなられたということで、彫金作家でもある四女の娘さんが案内してくださった。
最初は仏具製作の仕事に携わっておられたそうだけど、
そのうちに抽象作品を手掛けるようになられたとか。
面白い造形の木彫をわくわくしながら眺める。
インドや中国、シルクロードなど世界各地を旅される中、インスピレーションを得て造られたという作品もたくさん。
こちらは自分自身を彫ったものだそうで、作品の中には小さくなった自身の木彫がところどころに登場していて
それを探すのも面白かった。
作品はまずは大まかにチェーンソーで切り出してから彫り出していくそうでかなりの重労働。
晩年は危なかしくて見ていてひやひやしたと娘さん。
鉄っぽい味わいが出ているこの作品はとの粉で仕上げたものだそう。
階段を下りて、地下のお部屋にも所狭しと並ぶ作品。
こんなスフィンクスみたいなリアルな作品もあった。
もともとは仏具を造られていたとのことなのでリアル?で細かい作品も。
こちらのスペースは生前仕事場として作業をされていたところだそう。
使い込まれて短くなったノミや刀などの道具類も美しい。
壁に掛っていたこの木の枠は??
ディズニーランドなどテーマパークなどの装飾などに使われるものの木型なのだそう。
お話によると好きな木彫を続けられたのは本職のこの型枠を起こす仕事があったからとのことだった。
最後にこちらのアトリエで彫金をされている案内していただいた娘さんの作品も見せて頂いた。
ベルギーのブリュッセルのレースに魅せられてはじめられたという繊細な作品。
ベルギーのレースは甘めでなく男性的で辛口なのだとか。
言われてみればシャープな印象の素敵な作品だなあと。
小門氏の子供さんは皆なにかと芸術活動をしておられるとかで
親の影響というのはやはり大きいものなのだなあと・・
この日は見ていて楽しくなるような木彫作品の数々を堪能することができてよかった。