蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

最近の店舗事情  (bon)

2013-08-06 | 日々雑感、散策、旅行

 昨日、蓼科農園から夏の作業を終えて帰宅しました。

帰りの車の中での話に、これからは、スーパーやコンビニなどの小売店までも変わって行くのでは? 
すでに、デパートなどの大型小売店は、このところ売り上げを回復しているとはいうモノの、
以前とはかなり様変わりしているのは事実ですね。

 真夏の蓼科は、やはり暑さは尋常ではありませんでしたが、お天気の具合がやや不安定だったのと、
新しく“快適テント”を導入したこともあり、何とか無事に予定の作業を終えることができました。
蓼科の畑については、写真の整理ができ次第ブログアップする予定ですが、本日は、たまたま帰路での話題に添った記事が、
例によって、友人のH氏から送られてきましたので、無断ながら拝借させていただきました。実感できる内容ですね。

以下に、ご紹介します。

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The Economist 2013/07/13-07/19号

   オンラインストアへの逆襲が始まった(p20-24)  (The emporium strikes back)

 【要旨】人々がオンラインでより多くのものを買うようになったことで売上が減少し、店舗の閉鎖やチェーンの
縮小を余儀なくされるなど、苦しむ小売業者が増えている。
しかし、オンラインとオフライン(実店舗)の両方での勝ち残りを模索した動きがすでに出始めているという。

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   「Jessopsのスタッフは、アマゾンでお買い物いただき感謝致します」。ある店舗の入り口に、
スタッフのお別れ写真にこんな一文を添えた貼り紙がされていた。
イギリスで78年にわたりカメラを販売してきた Jessopsがすべての店舗を閉じたのは、今年1月のことだった。
ヨーロッパやアメリカのショッピングセンターで働く多くの人々が、同じ苦い思いをかみしめている。
売上はアマゾンをはじめとするオンライン・ベンダーへと移行し、店舗は次々と閉店、チェーンは縮小している。
アメリカの書店チェーンのボーダーズがなくなった。イギリスの家電小売、コメットもそうである。
ヴァージンメガストアがフランスから、タワーレコードがアメリカから消えてしまった。
イギリスでは6月から7月にかけてのわずか2週間で、5つの小売チェーンが姿
を消し、計6億ポンド(約900億円)の売上高が失われた。

 

 この破壊ぶりは、まるでタイプライターがたどった運命をみるかのようだ。古きは次の新しい後継者に取って
代わられるのだろうか。
まもなく創業19年となるシアトルを本拠とするアマゾンは、実店舗を展開する小売業者の大半よりも低コストで運営している。
どんな大規模店を展開しようとも、どんなに低価格で豊富な品揃えで対抗しようとも、インターネットの方が広大で安
い。
ロンドンやニューヨークの人々は、自分が最後に街で買い物したのはいつだろうと自問するくらいだ。

 

 自分の欲しいものが分かっており、なおかつ待っても構わない場合、人々はオンラインで買い物をする。
かつての小売が頼ってきた手っ取り早い売上方法、キャッチーなコンセプトを使ったり、新規店を数多くオープンさせて
ブランドを一気に確立し、既存店舗にも多くの客を呼び込んだり、大規模に展開することで納入業者に迫って
多くのマージンを搾り取ったり、というのはもう古い。
とはいえ、実店舗ビジネスにもはや新しい選択肢はない、というわけではない。

 

 ショッピングとは、ものを得ることと同時に、エンターテイメントでもある。
あるものを欲しいと願って、その願いを叶えて手に入れる。それもまた買い物だ。
でなければ、ウインドウショッピングなんていうものはこの世に存在しない。

 

 実店舗での小売業はオンラインショッピングに押され気味かもしれないが、依然として採算性は高い。
昨年度、実店舗をもつアメリカの小売の場合、そのオンライン売上高は29%増となったが、
オンライン店舗しかもたない場合は、21%増にとどまった。
アマゾンをのぞけば、オンラインのみの小売業者の多くは市場シェアを失っている。実店舗の縮小は痛みを伴うだろうが、
き残れば、ショッピングを型にとらわれずより満足なものにし、オフラインとオンラインの両方でより収益を上げることも可能となるかもしれない。

 

 イギリスは、小売の将来像を最も容易に垣間見られる場所のひとつと言えるだろう。
オンラインショッピングは他の先進諸国に比べても進んでいる。人口が密集しているため配送費が比較的安価で済むし、
70%がブロードバンドのインターネット回線を持っている。
オンラインでの食料品の買い物が軌道に乗った数少ない国でもある。やがて食品事業の20%がオンラインになる
との予測もある。
非食品は平均40%、娯楽は90%、 DIYは15%ほどがオンライン売上になると予想されている。

 

 イギリスの大型スーパーマーケット、テスコは、世界第3の小売規模を誇る。
しかし、イギリス国内のテスコの床面積の約40%は、人々がオンラインで買いたいと考えるテレビなどの商品と、
食品が隣り合って並んでいるという、新しいトレンドにまったく合っていないスタイルだ。
業界シンクタンクによると、今後は、オンラインで買わないものは近所のコンビニエンススト
ア(小型店)まで
ちょっと探しに行く、といったスタイルに進むと見られている。

 

 これからの店舗は、品揃えは少なく、しかし魅力的なものになるかもしれない。
店側はそこでの「きらめく体験」を約束し、売上につなげようとする。
ドイツのあるスーパーでは、商品を従来のように食料品別にただ陳列するのではなく、レシピ別に陳列している。
しかも、食材は棚におさめられているのではなく、テーブルの上にざっと並べられている。
スペインのファッショ
ンブランドDesigualは、バルセロナとパリに試着のためだけの店舗を構える。
客はそこで服の組み合わせをいろいろと検討してから、オンラインで購入するのだ。

 

 実店舗もオンラインストアも、もはやかつてない形で融合していくのだろ。
アマゾンでさえ、実店舗を構えるかもしれない、なんて話もある。
いずれにせよ、その生き残りのカギは、消費者の行動にかかっているのである。

 

コメント: 日本ではネットスーパーの利用がずいぶん広がってきた。オンラインで注文すると、
いちばん近隣の店舗からすぐに配達される。これもオンラインと実店舗の融合例のひとつだろう。
しかも、オンラインでは備考欄を使ってお肉を 200グラムなどキリよく頼むことも可能
(レシピ通りに作れると好評だが、実際の店舗ではキリよい数字で販売されることはあまりない)
などの裏ワザを消費者はあっという間に編み出していく。実店舗であろうとオンラインストアであろうと、
いかに客の心を満足させるかが、結局のところの生き残り策なのかもしれない。

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昔、1988~9年の頃、私がネットを利用したシステム営業の部署にいた頃、担当仕事の片手間に
“これからの、小売りの姿”みたいなコンセプトで、新しいショップスタイルを企画提案したことを思い出しました。

 つまり、この記事にもあるように、実店舗とネットを融合した購買システムで、名付けて“2階建てショッピング”
などといっていましたが、購買者は、ネットでカタログなどを見ながら注文する、
商品は最寄りの実店舗(コンビニなど)に取りに行く。もちろん、配送もありですが、コストを抑えるため、
日用品などの単価の低い、しかし、頻度の高いコンビ―ニエントな買い物にも適用できるよう
購買者が品物を受け取り決済する方式を検討しました。あらかじめ登録者は、月極め決済なども可能であろう。
実店舗にない(配置できない)全国の“地酒”や“特産物”、“銘菓”などにも適用の可能性があり、
“リアル店舗とバーチャル店舗”のメリットを創造して行くというモノでありました。

 そんな提案をしていた頃が懐かしく思い出されました。


 

 

     

 

 

 

 

 

 

コメント (2)
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