蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

伯耆大山  (bon)

2015-08-24 | 日々雑感、散策、旅行

 今年の夏山行は大山でした。
久しぶりに実際に登山を組み入れられた計画で、ここ数年は温泉めぐりとハイキング程度の行程でしたから、
無事に達成できるか内心不安と期待を持ちながら、とうとうその日が来ました。(8月21日~23日)

 岡山駅で、山のグループみんなと合流して、一路米子に向かいました。
一行10名は、米子でレンタカー2台に分乗して玉造温泉に向かいましたが、その途中で、早や、
懸念していた雨模様となってきました。 
ここ、2~3日の列島には、前線が停滞しており、折しも2つの台風が近づいていて、天候は
不安定となっていました。

 宿では、一年ぶりの再会で、広い露天風呂をみんなでゆっくりと過ごし、広間での夕食は、料理長
腕自慢の料理を前に、各自好みのアルコールも入り、自由でのびのびとした談笑とご馳走の楽しい時間が
過ぎるのでした。 翌日は、大山に登る・・そんな話題や 過去のもっと若かったころの剣岳や穂高岳の
想い出話に夢が広がって行きました。

 遠くに見る大山              楽しい夕食で~
   


 翌日は、朝から小雨が降ったり小止みになったりのお天気で、予報では午後から晴れということでしたが、 
大山寺の駐車場を出る時は、雨合羽上下に身を包んだ完全武装?姿でいざ出発・・となりました。

         元気で イザ・・
             


いきなり、丸太で小石を支えるような階段状の急な登りの連続で、自分の歩幅ペースがとれず、延々と続く
この登り階段に閉口しながら、たちまちの内にハアハアと荒い息遣いとなり、顔からはポタポタと
汗が流れ落ち、雨具の中は、さながらサウナ状態と思えるほどでした。 
我慢して、1時間ほど登った頃には雨も上がり、雨具を外した時は、まるで生きがえったような感じで
ホッとしたのでした。ちょうど3合目あたりでした。

 小休憩して再び登り始めますが、坂道は急な丸太階段状がどこまでも続く単調そのものでした。 
しばらく頑張っていると木々の間から上空に青空が見え、ひと時期待が膨らんできました。しかし、
間もなく日頃の運動不足のせいから脚の筋肉に負担を感じるようになり、段に脚を掛け、脚力で身体を
一段上げるのが思うように進まなくなってくるのを感じ始め、これは下りのことを考えると、もはや
頂上までは断念せざるを得ない・・と納得するのですが、せめて6合目の避難小屋までは行きたい。 
歩き始めて2時間余りすぎ、ようやく5合目にたどり着きました。 湿度が高く蒸し暑く、身体じゅう汗で
濡れていました。 小休止して、歩きだし、既に標高1200mの標識は通過していましたが、とうとう
“元谷の分かれ”の分岐点に来たとき、6合目避難小屋をも諦めて、その分かれから別ルートで下山に
向かうことにしました。残念ですが仕方ないと言い聞かせるのでした。

 振り返ると稜線が・・
  


別ルートの下りもやはり急な丸太階段状の歩き難い下りが延々と続きました。 かなり下って途中 
幅広い川原に出た途端、あぁ、55年前は、この川原を通って登ったんだ! と突然その部分だけが
想い出されたのです。 あの頃は、20歳でした。 水筒も持たず、わらじ履き姿で山頂の馬の背のような
怖い稜線を渡ったことなどは想い出として有ったのですが、この川原の道に来て、ハッと具体的な
イメージが浮かんできたのでした。 隔世の感じを覚えたのです。
 いかにも重厚で歴史の香りがする 大神山神社まで下りてきました。 長い石段を下り、それが終ると
さらに、ゴツゴツとした石敷き道をどこまでも下り ようやく下界にたどり着いたときには汗だくの身体に
真夏の太陽がギラギラと照っていました。 

 大神山神社奥宮              暗夜行路碑
    

 


 ひと休みして、まだ陽が高いのでここから90km離れた出雲大社に向かいました。最近、このブログ記事
“古事記から(5)”にアップした大国主命の像の実物をみたり、既に夕方近くではありましたが多くの
参拝者で賑わっていました。 早くも、筋肉痛が出始めた脚をひきずるようにして境内を歩きその広さと
重厚な社殿、そして写真などで見るあの大きな注連縄を目近かにし、改めてその巨大さに関心したりして、
大社を後にして宍道湖沿いに松江に向かいました。

 出雲大社大しめ縄前にて          2日目旅館の朝
  
 

 今年のイベントも終りに近づき、翌日は朝から松江城をガイド付きでたっぷりと見学したため、
妖怪ロードの方は割愛しまたの機会に譲ることとして米子駅でお昼をとり列車の人となりました。

 松江城をたっぷり見学
     


            天守閣から宍道湖を望む
              

 

 このグループは、今回で31回目のイベントを迎えましたが、私が北陸勤務時代の職場の仲間を中心に
構成され、グループの名を“三究会”と名付けています。かっては3,000mクラスの山々を踏破して
いましたが、この三究会は山登りだけを目指すのではなく、山を含む自然とお湯(温泉)と味の3つを
究めよう、そして人生を語ろうとの趣旨のもと、楽しみを求める会なのですが、よくもまあ31年も
続いたものとお互いに感心しているのです。

 今年も無事に、楽しいうちに行事が終り、また一つ想い出を重ねることが出来ました。大山登山は
途中5合目で断念しましたが、疲れた身体全身に満足感を覚えながらみんなとお別れとなりました。



 







コメント (1)
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