F1の前の週に妻と一緒に170kmあまりを走って「座骨神経痛でもバイクに乗れる」を実証した。そうなると、当然もっともっと走りたくなってくる。そこで思いついたのが木曾檜の木椀。なに?それ、と思われそうだが、そう思いついたのは僕が普段使っている汁椀は表面が禿げて剥げてきて味噌汁を飲む度に「新しいのが欲しいなあ」と思っていたからだ。
そうだ、お椀を買いに木祖村まで行ってこよう。
少し前のこと、先々週の木曜日、つまりF1観戦の4日後、平日に休みが取れたので「お椀を買いにいくだけツーリング」を決行した。妻は仕事で出かけられなかったので、今回はソロツーリングだ。
仕事に行く妻を送り出してからパッツパッと準備をした。曇り空だったからカッパも持って行こう、長野は寒いかもしれないからトレーナーも持って行こう。ブルゾンにはインナーを付けた方がいいかなあ。そんな感じで準備をして、いつもの東海環状道豊田松平ICから中央道方面へとNinja650を走らせた。山の色が明らかに真夏とは違う。まだ秋色にはほど遠いが、いい季節に近づいていることは確かだ。
「ん?瑞浪~恵那渋滞?」
バイクでの渋滞は苦痛なので土岐南多治見ICで高速を降り、県道66で恵那に向かった。県道66は原風景の中を走り抜ける快走路で、気持ちよく走ることのできる道だ。途中の道の駅「そばの郷らっせいみさと」でトイレ休憩を取り、中央道恵那インターから再び高速に入った。長い恵那山トンネルは好きではないが、工事で対面通行になっていたため悪くない速度で流れに乗って走っていたので、好きとか嫌いは関係なかった。
トンネルを抜け、ただただ北に向かって走り続ける。飯田から先は、山の中腹を縫うように走るので、眺めが抜群にいい。名神や東名とは大違いで、長く走っていても飽きることはない。
お昼になり、先月シュピーレンで車中泊をした小黒川PAでピットイン。伊那界隈の名物らしい南信州ジンギス丼でお腹を満たした。歯ごたえから、たぶん羊の肉らしい。有名なソースカツ丼よりは好きな味だった。
小黒川PAを出てすぐの伊那インターで高速を降り、R361で権兵衛峠に向かった。この峠道は伊那路から木曽路へと山脈を横切る道だが、東側は北海道の峠を彷彿させるようななだらかな上り坂だ。峠の権兵衛トンネルを越えてしばらく走ると、ようやく峠道らしいカ下りのーブが続く。と言っても、トンネルが開通してからの新しい道はヘアピンなどのタイトなコーナーはなく、まるで〇〇(日産じゃないよ)スカイラインなどの名称の観光道路のような道で気持ちよく走ることができる。
今回は下りの途中から奈良井ダムの脇を走る県道493で木祖村に出ることにした。これがまた楽しい道で、もう少し秋が深まれば赤や黄色の木々に包まれながら走れそうだ。まだまだ道路脇は秋色には染まってなかったが、おいしい空気を胸いっぱいに吸ってR19に出た。
今日の目的はただ一つ、木祖の檜の木椀を買うこと。木祖村の北の塩尻市楢川の「木曽くらしの工芸館」にいろいろな工芸品があるので行ってみた。道の駅「木曽ならかわ」に併設されているので分かりやすい。
道の駅の駐車場にバイクを停め、工芸館に入ると、曲げわっぱや漆器などの工芸品がたくさん並べられていた。檜の汁椀も5000円~数万円もする。ただ、僕の欲しいのは桐の箱に入ったような工芸品ではなく普段使い用のお椀だ。木曽檜の汁椀も普段使い用の規格品なら1200円。それでも肌触りなどまさに檜で、しかも「もったいない」などと思わずに使うことができそう。
ジャ~~~ン、これがその汁椀
たった一つのわずか1200円のお椀を買うためだけに170kmも走ってきた僕。それがなんだかおもしろい気がした。
あとは帰るだけ。
ひたすらR19を南に向かって走った。木曽福島、上松辺りは御嶽山ツーリングでよく走る大好きな道だ。荒々しい木曽川に沿って緑の山々を眺めながらのライディングは本当にきもちがいいものだ。70kmほど走って道の駅「賤母」で一休み。丸い団子状の不思議な形の五平餅を食べ、さらに南へと走った。
そして、中央道中津川ICから中央道に入ると、ま、ま、マズイ、雨粒がポツポツとメットのシールドに着き始めた。路面もウェットになりカーブの多い中央道はちょっと怖い。似たようなペースでキャンディグリーンのダエグが走っていて、なんとなく抜きつ抜かれつの走行になった。僕もダエグも濡れた路面のためそれほど早いペースではないがそれなりの速度では走っている。そうこうしているうちに土岐JCTから東海環状道へ。雨はいつの間にかやんでいた。土岐JCTからは僕が毎日走っている遠距離通勤路だ。でも、バイクで走るとなんだか新鮮な感じがする。やっぱりいいわあ、バイクは。
ここでも70kmほど走ったせと赤津PAで一休み。するとダエグも入ってきた。
僕がNinja650にする前に乗っていたバイクと同じバイクだ。すごく懐かしく感じた。オーナーさんは岡崎の若者で、初めての大型バイクだそうだ。乗りやすくてお気に入りだそうで、「そうだろ、そうだろ」と内心思った。「もう一度乗ってみたい」とも思ったが、今はNinja650がちょうどいいと思っている。形は違うけどライディングポジションはほぼ同じで、軽い分だけ気軽に乗れる。
ダエグの若者と別れてすぐ僕もPAを出た。またも同じようなペースで中央道と同じようにそれなりの速度で抜きつ抜かれつの走行になった。豊田松平ICで別れる時、彼とは併走する形となり、お互いに大きく手を振って別れた。彼は豊田寄りの岡崎市に住んでいるとのことだったので、またどこかで会えたらなあと思った。
豊田松平ICを出れば家まで5分。たった一つの安い檜の汁椀を買うためだけに走った324km。
おもしろかった~。
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そうだ、お椀を買いに木祖村まで行ってこよう。
少し前のこと、先々週の木曜日、つまりF1観戦の4日後、平日に休みが取れたので「お椀を買いにいくだけツーリング」を決行した。妻は仕事で出かけられなかったので、今回はソロツーリングだ。
仕事に行く妻を送り出してからパッツパッと準備をした。曇り空だったからカッパも持って行こう、長野は寒いかもしれないからトレーナーも持って行こう。ブルゾンにはインナーを付けた方がいいかなあ。そんな感じで準備をして、いつもの東海環状道豊田松平ICから中央道方面へとNinja650を走らせた。山の色が明らかに真夏とは違う。まだ秋色にはほど遠いが、いい季節に近づいていることは確かだ。
「ん?瑞浪~恵那渋滞?」
バイクでの渋滞は苦痛なので土岐南多治見ICで高速を降り、県道66で恵那に向かった。県道66は原風景の中を走り抜ける快走路で、気持ちよく走ることのできる道だ。途中の道の駅「そばの郷らっせいみさと」でトイレ休憩を取り、中央道恵那インターから再び高速に入った。長い恵那山トンネルは好きではないが、工事で対面通行になっていたため悪くない速度で流れに乗って走っていたので、好きとか嫌いは関係なかった。
トンネルを抜け、ただただ北に向かって走り続ける。飯田から先は、山の中腹を縫うように走るので、眺めが抜群にいい。名神や東名とは大違いで、長く走っていても飽きることはない。
お昼になり、先月シュピーレンで車中泊をした小黒川PAでピットイン。伊那界隈の名物らしい南信州ジンギス丼でお腹を満たした。歯ごたえから、たぶん羊の肉らしい。有名なソースカツ丼よりは好きな味だった。
小黒川PAを出てすぐの伊那インターで高速を降り、R361で権兵衛峠に向かった。この峠道は伊那路から木曽路へと山脈を横切る道だが、東側は北海道の峠を彷彿させるようななだらかな上り坂だ。峠の権兵衛トンネルを越えてしばらく走ると、ようやく峠道らしいカ下りのーブが続く。と言っても、トンネルが開通してからの新しい道はヘアピンなどのタイトなコーナーはなく、まるで〇〇(日産じゃないよ)スカイラインなどの名称の観光道路のような道で気持ちよく走ることができる。
今回は下りの途中から奈良井ダムの脇を走る県道493で木祖村に出ることにした。これがまた楽しい道で、もう少し秋が深まれば赤や黄色の木々に包まれながら走れそうだ。まだまだ道路脇は秋色には染まってなかったが、おいしい空気を胸いっぱいに吸ってR19に出た。
今日の目的はただ一つ、木祖の檜の木椀を買うこと。木祖村の北の塩尻市楢川の「木曽くらしの工芸館」にいろいろな工芸品があるので行ってみた。道の駅「木曽ならかわ」に併設されているので分かりやすい。
道の駅の駐車場にバイクを停め、工芸館に入ると、曲げわっぱや漆器などの工芸品がたくさん並べられていた。檜の汁椀も5000円~数万円もする。ただ、僕の欲しいのは桐の箱に入ったような工芸品ではなく普段使い用のお椀だ。木曽檜の汁椀も普段使い用の規格品なら1200円。それでも肌触りなどまさに檜で、しかも「もったいない」などと思わずに使うことができそう。
ジャ~~~ン、これがその汁椀
たった一つのわずか1200円のお椀を買うためだけに170kmも走ってきた僕。それがなんだかおもしろい気がした。
あとは帰るだけ。
ひたすらR19を南に向かって走った。木曽福島、上松辺りは御嶽山ツーリングでよく走る大好きな道だ。荒々しい木曽川に沿って緑の山々を眺めながらのライディングは本当にきもちがいいものだ。70kmほど走って道の駅「賤母」で一休み。丸い団子状の不思議な形の五平餅を食べ、さらに南へと走った。
そして、中央道中津川ICから中央道に入ると、ま、ま、マズイ、雨粒がポツポツとメットのシールドに着き始めた。路面もウェットになりカーブの多い中央道はちょっと怖い。似たようなペースでキャンディグリーンのダエグが走っていて、なんとなく抜きつ抜かれつの走行になった。僕もダエグも濡れた路面のためそれほど早いペースではないがそれなりの速度では走っている。そうこうしているうちに土岐JCTから東海環状道へ。雨はいつの間にかやんでいた。土岐JCTからは僕が毎日走っている遠距離通勤路だ。でも、バイクで走るとなんだか新鮮な感じがする。やっぱりいいわあ、バイクは。
ここでも70kmほど走ったせと赤津PAで一休み。するとダエグも入ってきた。
僕がNinja650にする前に乗っていたバイクと同じバイクだ。すごく懐かしく感じた。オーナーさんは岡崎の若者で、初めての大型バイクだそうだ。乗りやすくてお気に入りだそうで、「そうだろ、そうだろ」と内心思った。「もう一度乗ってみたい」とも思ったが、今はNinja650がちょうどいいと思っている。形は違うけどライディングポジションはほぼ同じで、軽い分だけ気軽に乗れる。
ダエグの若者と別れてすぐ僕もPAを出た。またも同じようなペースで中央道と同じようにそれなりの速度で抜きつ抜かれつの走行になった。豊田松平ICで別れる時、彼とは併走する形となり、お互いに大きく手を振って別れた。彼は豊田寄りの岡崎市に住んでいるとのことだったので、またどこかで会えたらなあと思った。
豊田松平ICを出れば家まで5分。たった一つの安い檜の汁椀を買うためだけに走った324km。
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