はずれ者の中学生ライムこと日向舞の日常を描いた青春小説。
ライムの由来は、中1で自己紹介するときに何も言えなくなって「すきなものはライム。以上」とだけ言って座ってしまったことから。
父親は小学校教師で同僚の女性のところに住み込みたまにしか帰らない上に帰ってくるといつも母親とけんかして暴力沙汰、母親はライムの帰りが遅いと怒鳴りつけるという荒んだ家庭に育ったライムが、反抗し、不良友達とつきあったり教師に反発する様子が描かれます。そうした日常の中でのライムの心の動きが、この作品の読みどころだと思います。
最後には父親と母親は離婚し、高校に入学するとともに引っ越したライムの少し明るい気持ちで終わります。
特に事件があってということでもなく、またあるところからはっきり変わるわけでもなく、何となしの日常の中で少し前向きになっていく。実際の人生はたいていそういうものですし、そういう受け止め方をする作品かなと思います。
長崎夏海 雲母書房 2006年11月24日発行
ライムの由来は、中1で自己紹介するときに何も言えなくなって「すきなものはライム。以上」とだけ言って座ってしまったことから。
父親は小学校教師で同僚の女性のところに住み込みたまにしか帰らない上に帰ってくるといつも母親とけんかして暴力沙汰、母親はライムの帰りが遅いと怒鳴りつけるという荒んだ家庭に育ったライムが、反抗し、不良友達とつきあったり教師に反発する様子が描かれます。そうした日常の中でのライムの心の動きが、この作品の読みどころだと思います。
最後には父親と母親は離婚し、高校に入学するとともに引っ越したライムの少し明るい気持ちで終わります。
特に事件があってということでもなく、またあるところからはっきり変わるわけでもなく、何となしの日常の中で少し前向きになっていく。実際の人生はたいていそういうものですし、そういう受け止め方をする作品かなと思います。
長崎夏海 雲母書房 2006年11月24日発行