現在は個人主義・自由主義の風潮が退潮しリーダーが求められる時代になったとして、現代のリーダーに求められる資質を先見力、目標設定力、動員力、コミュニケーション力、マネジメント力、判断力、決断力の7つと主張して、ポピュリストのトリックスター小泉純一郎を批判するとともに、理想的なリーダーとして金大中を挙げて褒めそやした本。
何と言えばいいんでしょう。著者を隠して読まされたら、前半は、軽めのビジネスコンサルタントか自己啓発セミナー講師の原稿料稼ぎの読み飛ばし用ビジネス書かと思います。この人ってこんなに軽い明るい人だったのかなって。
政治学者が、現代は「自由からの逃走」の時代だって言った後に、それを問題視しないで、だからリーダーが求められているって、それでいいんですか?
小泉批判は、著者の立場上当然でしょうけど、それだけにその後の金大中の持ち上げ方が目につきます。青春時代の運動のシンボル・憧れの人にインタビューできて感激したのはわかりますけど、対談も、これ政治学者が政治家にするインタビューじゃなくて、ファンクラブ代表がスターに聞いているようで、厳しい質問ゼロ。
出版時期も中途半端で、自民党の歴代首相のリーダーとしての資質のなさを論じるのなら、自民党が元気なうちにやればいいのに、自民党が野党に転落してから出版というのはいかにも情けない。もちろん、著者は自民党政権のうちに準備したのでしょうけど。
姜尚中 集英社新書 2009年9月22日発行
何と言えばいいんでしょう。著者を隠して読まされたら、前半は、軽めのビジネスコンサルタントか自己啓発セミナー講師の原稿料稼ぎの読み飛ばし用ビジネス書かと思います。この人ってこんなに軽い明るい人だったのかなって。
政治学者が、現代は「自由からの逃走」の時代だって言った後に、それを問題視しないで、だからリーダーが求められているって、それでいいんですか?
小泉批判は、著者の立場上当然でしょうけど、それだけにその後の金大中の持ち上げ方が目につきます。青春時代の運動のシンボル・憧れの人にインタビューできて感激したのはわかりますけど、対談も、これ政治学者が政治家にするインタビューじゃなくて、ファンクラブ代表がスターに聞いているようで、厳しい質問ゼロ。
出版時期も中途半端で、自民党の歴代首相のリーダーとしての資質のなさを論じるのなら、自民党が元気なうちにやればいいのに、自民党が野党に転落してから出版というのはいかにも情けない。もちろん、著者は自民党政権のうちに準備したのでしょうけど。
姜尚中 集英社新書 2009年9月22日発行