伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年に続き2023年も目標達成!

モノの見方が180度変わる化学

2017-04-21 21:54:26 | 実用書・ビジネス書
 電池、レアメタル・レアアース、ガラス・液晶、食品と炭水化物・有機化合物、アルコール、食品添加物、薬品と副作用・毒物、農薬/殺虫剤、界面活性剤、繊維、金属・貴金属、プラスチックなど、身近な食品・製品の材料の化学特性や製造などを中学・高校レベルの化学と関連させて説明する本。
 比較的わかりやすく、日常接するものと関連付けて説明していることは好感が持てますが、タイトルにある「モノの見方が180度変わる」は、私には全然実感できませんでした。
 1945年生まれ(71歳)とはいえ、教育の世界に身を置いてきた人の本で、話のレベルを示すアイコン(4ページで説明)が、「中学理科」はネコの絵、「高校化学基礎」は女生徒の絵、「高校化学」は男生徒の絵というセンスは、今どき考えられない。
 元素周期表(43ページ)でウランが「Ni」(プロトアクチニウムが謎の「PaU」で、Uが1列ずれたのでしょうけど。ちなみにその原子番号91のプロトアクチニウムの質量数が驚異の1.008=原子番号1の水素と同じとか、さらに原子番号87番「Fr」が「セシウム」と記載されている)という誤植、プリズムでの分光(60ページ)の説明で波長が長い(赤い)方が高エネルギー/短い(紫・青)方が低エネルギーとしているなどは、「図」の校正は著者校正に回らなかったのかもしれませんが、あまりにもお粗末。出版社の/プロの編集者の校正力への信頼感が「180度変わる」かもしれません。


齋藤勝裕 秀和システム 2017年3月3日発行
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする