伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

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2021-01-09 22:29:19 | 小説
 周りの同級生たちの頭の上に記号が浮かぶのが見えてそれによって相手の感情などを察知できる超能力を持ちながら、すべては見通せずにやきもきし、それが自分だけの特殊な能力と思って隠し合っている5人グループの高校生たちの友情・恋愛・青春小説。
 頭の上のはてなマーク、びっくりマーク、句点、読点で人の機嫌・不機嫌、納得などがわかる恥ずかしがり屋の大塚京、心臓のあたりに見えるバーの傾きなどで感情などがわかる直情径行・猪突猛進女子のミッキーこと三木、心に浮かぶ数字で人の鼓動がわかる盛り上げキャラのパラこと黒田、頭の上のスペード、ダイヤ、クラブ、ハートで人の喜怒哀楽がわかるモテ男子のヅカこと高崎博文、人の体から出ている矢印で人の感情の向けられた相手がわかる内気なエルこと宮里の5人が、互いの好意・恋心等微妙な感情に揺さぶられながら友達への支援を試みたり遠慮したりしながら過ごし関係を進めていく短編連作になっています。
 可愛く清々しく微笑ましい。この作品の次に「青くて痛くて脆い」が書かれたとは思えないほどに…


住野よる 新潮社 2017年3月20日発行
コメント
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