東京でテレワーク中の夫と2人暮らしの専業主婦で時折ネットで依頼があるお買い物代行をしにデパート等へ出かけている藤田小波が、幼い頃母からあの人がお父さんよと言われていたマインランド尾去沢の坑夫人形ツトムを行く先々で目にするようになり、止める夫を振り切って廃屋となっている実家に向かうが…という展開の小説。
捨ててきた過去とどう向き合うか、という系統の作品ですが、小波側のエピソードなり心象風景なり妄想なりはよいとして、挟まれている尾去沢ツトム側のエピソードがどう関係するのか、ずっと見えず、読み終わってもそこがストンと落ちないままというのがフラストレーションとして残ります。

小砂川チト 講談社 2022年7月7日発行
群像新人文学賞受賞作
捨ててきた過去とどう向き合うか、という系統の作品ですが、小波側のエピソードなり心象風景なり妄想なりはよいとして、挟まれている尾去沢ツトム側のエピソードがどう関係するのか、ずっと見えず、読み終わってもそこがストンと落ちないままというのがフラストレーションとして残ります。

小砂川チト 講談社 2022年7月7日発行
群像新人文学賞受賞作
