伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

つよがりの君に、僕は何度だって会いにいく

2024-01-30 22:20:14 | 小説
 シングルマザーの母が仕事を増やして懸命に働くのをよそに有名デザイナーによる制服がおしゃれな私立高校に通う高1の未森ひなたが、裕福ではない同級生芽依が富裕層のグループリーダー莉々子からかわいそうと言われてお弁当のおかずを恵まれたり買ったが気に入らないヘアアクセサリーをプレゼントされ(押しつけられ)たりしているのに対し、見下すようでよくないと意見したのを機に仲間はずれにされ、1学期終盤にしてもう死にたいと考えながら日々を送っているのを、小学生のときはひ弱だったが今や人気者になっていた幼なじみの加賀谷柊太が救おうとしきりに誘い…という学園青春小説。
 学校でのいじめ問題をテーマにしながら、親も教師も全然出てこず(気がつかず)、生徒間だけで展開していくのは、現実的なんだか非現実的なんだか…もっとも、これほどてらいもなく2人の世界に入れるのなら、この際、周囲の同級生たちがどうであっても、もう構わないような気もするのですが。


此見えこ 角川文庫 2023年12月25日発行
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