伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年に続き2023年も目標達成!

君だけに紡ぐこの声を聞いて

2024-02-27 22:27:01 | 小説
 元教師で今は専業主婦として我が子の教育に執念を燃やす母の下で、県内トップクラスの高校に進学して母の期待を一身に集めていた姉美晴が専門学校に行くといいだしたがために、母の拘束が自分に向けられて強くなり本当はやりたいことを言い出せず勉強ばかりを求められて、それを姉のせいだと姉を憎む木下柚葉が、同級生と馴染まず暴力男と噂されている広瀬紘が祖母の営む喫茶店でバイトをしているときの学校でとは違う様子を知り、交流を深めていく青春小説。
 前半の柚葉の頑なさというか思い込みの強さはちょっと引きますが、柚葉の問題も紘の問題も、こんなふうに解決できるといいよねと思える爽やかな読後感があります。現実はこうはいかないよね、と思ってしまうといまいちの読み物になるでしょうけれど。


水月つゆ 角川文庫 2023年12月25日発行
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