伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年に続き2023年も目標達成!

ゼロから始める繁盛店のつくり方

2023-11-14 23:19:29 | 実用書・ビジネス書
 2020年10月にオープンしたラーメン店が翌年ミシュランのビブグルマン(価格以上の満足感が得られる料理:いわゆる「星」ではない)に選出された著者が、繁盛する飲食店を作る方法を解説した本。
 著者の述べる方法論は、長期間繁盛しているものをモデルとして真似る、真似しやすいもの(既にそれを真似てうまく行っている人が多数いる)を真似る、徹底的に真似るの3点だそうです。
 3点目の徹底的に真似るは、「参考にする」ではなく全部取りする、いいと思ったところだけを取り入れピンとこないところは無視するのでは、その無視したところに今の自分が気づけていない結果の原因が詰まっている、何がポイントかわかっていなくても、ここがポイントではないかと見当がついていたとしても、そこだけでなく全部取りすることが大切としています(126~130ページ)。他方において、著者は「真似をしてそのまま出すのではなく、そこからアレンジを加えて進化させることが大切です」「人気となっている核となる要素は変えてはいけません。それ以外の部分をアレンジします」(193ページ)とも言っています。この両者の間には、やはり著者において言語化できていない、あるいはそこは言語化しない領域があり、誰でもそのとおりにできるわけではなく、センス・ノウハウがあるのでしょう。それはある意味当然のことで、経験のある話者が自分が話している言葉に見ている風景と、それを聞いている初心者が受け止める内容は相当に違うものです。私も、例えば弁護士会の研修などで解雇事件のノウハウなんかしゃべっているときは、懇切丁寧な説明を心がけてはいますが、でも聞いただけでそのとおり真似できるはずないよねと思いながら話していますし。
 著者は、飲食店は星の数ほどあってもマーケティングを徹底的に行っている店は少ない、飲食業界はブルーオーシャンだ(188ページ)と述べています。勝ち組には見えている世界が違うということをここでも感じます。
 個人的には、中学高校時代に部活でバドミントンをしていた(78ページ)という点には親近感がありますが。


畠山央至 あさ出版 2023年10月6日発行

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