瀬戸内海の島の高校で、夫を奪われて心を病んでいく母と２人暮らしをしつつその父を奪った女の生き様に憧れを持ち苦しむ井上暁海、つまらない男に入れ込んでは捨てられてボロボロになる母親に呆れつつ母を支えようとし続ける京都から流れてきた青埜櫂、娘結と２人暮らしの化学教師北原が出会い、その後過ごした１７年間を描いた小説。
だらしない母親の足かせをはめられ見放せずに支えようとし続けるという点でかわいそうでもあり健気でもありますが、基本的には傲慢でジコチュウの櫂と、心を病んだ母親を見捨てられず自信も生活力も持てず女が自立して生きることが困難な島の環境で窒息しそうになりながら生き続けるとともに櫂を思い続ける暁海の、すれ違いと「木綿のハンカチーフ」から「アリとキリギリス」「ウサギとカメ」的な様相も呈しながらの純愛とも苦悩とも言える関係をメインストーリーとしつつ、どこか突き抜けた包容力と意外な弱さを併せ持つ北原の存在で、自由に生きていいんだというメッセージを描いています。現実にはそのようには生きられない辛さ、とりわけ女の側に我慢を強いられる現実（それに対して抗議はしているけれども弱い）を含む描写の哀しさが読後感の多くを占めますが、どこかサッパリした感じもします。
凪良ゆう 講談社 ２０２２年８月２日発行
２０２３年本屋大賞受賞作
だらしない母親の足かせをはめられ見放せずに支えようとし続けるという点でかわいそうでもあり健気でもありますが、基本的には傲慢でジコチュウの櫂と、心を病んだ母親を見捨てられず自信も生活力も持てず女が自立して生きることが困難な島の環境で窒息しそうになりながら生き続けるとともに櫂を思い続ける暁海の、すれ違いと「木綿のハンカチーフ」から「アリとキリギリス」「ウサギとカメ」的な様相も呈しながらの純愛とも苦悩とも言える関係をメインストーリーとしつつ、どこか突き抜けた包容力と意外な弱さを併せ持つ北原の存在で、自由に生きていいんだというメッセージを描いています。現実にはそのようには生きられない辛さ、とりわけ女の側に我慢を強いられる現実（それに対して抗議はしているけれども弱い）を含む描写の哀しさが読後感の多くを占めますが、どこかサッパリした感じもします。
凪良ゆう 講談社 ２０２２年８月２日発行
２０２３年本屋大賞受賞作
伊東さんは読書家さんなんですね。
一日一冊読んでらっしやるようなってお見受けします。
弁護士さんの業務は時間があってないような凄まじい
業務内容だとか聞きますが、わたくしはもう日本語の本は読めなくなりました。言葉の意味すら理解できなくなりまして、とくに最近の日本語にはついていかれず、
まずは言葉の意味調べで時間を要し意味が理解してまた続けるとなると相当大変なおもいをして、資料などもよはや
2-3 回は読まないと理解できなくなりました。大昔に
(^^ゞ日本在住していたころは色んなジャンルの本は好きでしたが、いまや日本語の書物は開く勇気がありません。
コメントありがとうございます。
一応年間３００冊を目標にしているので、１日１冊近いペースで読まねば、ということになりますが、実際にはそうも行かず、遠方への出張の日とか休みの日に２冊、３冊読んでなんとかやってる感じです。もっとも、平日の通勤時間や裁判所等への移動時間で１日で読めるような本もありますけど（ビジネス書とか）。
仕事の締め切りに追われているときでも、気分転換とか逃避で、ということもあります。依頼者の手前、大きな声では言えませんけど (^^;)