Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

「戦後70年 重大な岐路に立つ日本」(小沼通二氏)

2015年06月12日 22時05分53秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
 昨日の小沼通二さんの講座は私には面白かった。時間が足りなくて最後は駆け足というかほんのちょっとの提起で終わってしまったのは残念だった。私はあと30分は時間があったので個人的にじっくり聴きたかったが‥。私氏自身は特に新鮮な話はではないが、講師なりにまとめた方法、エピソードのつなげ方が、やはり科学者らしくていい。
 工事終了後、講師がブログで発表された訳詩を、退職者会の私の属するブロックの会報に転用させてもらったことを跡付けになったが報告して、快く了承してもらった。掲載した会報を渡した。
 本当は紹介された本も購入したかったが、二代目高橋竹山のリサイタルもあり、財布に余裕が無くて購入できなかったのが残念であった。

               

本日からの講座「平家物語のこころに親しむ その8」

2015年06月12日 21時03分25秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等


 本日から始まった講座は「平家物語のこころに親しむ その8」。源平盛衰記を読む「平家物語のやさしい読み方」とは別の講座であるが、講師は同じ鈴木彰立教大学教授。
 このふたつの講座、気に入っている。講義も明快だと思うし、さまざまな読み解きも私の関心に近いものがある。私が読み落としていたことを随分と教えてもらえたように思う。


二代目高橋竹山「海をわたる女唄シリーズ(最終編)」

2015年06月12日 20時25分04秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
   

 昨夜は渋谷の「サラヴァ東京」で開かれた二代目高橋竹山定期演奏会第6回リサイタル「海をわたる女唄シリーズ(最終編)」を聴いてきた。
 初回と第5回をのぞいてあわせて3回聴いてきた。毎回違った新曲も披露され、趣向も少しずつ違っている。
 解説・トークの大野光子氏の解説がなかなかいい。小田朋美氏のピアノとボーカルもまたとても聴かせる。そして何より二代目高橋竹山の津軽三味線を弾く技量に圧倒される。企画・制作の佐々木幹郎氏のトークもまた私にはとてもよく理解できるように感じる。

 今回は毎回取り上げるアイルランドの女性詩人ヌーラ・ニー・ゴーノルの「入院中の人魚」という一見とても変わった、ユニークな詩につけた作品。人魚が手足を病院でつけられてしまう、という物語、最初は意味するところが理解できなかったが、解説を聞いていてようやく理解できた。
 アイルランドがイングランドに支配されていた時代、母語を禁止されたことを歌ったものであるとのこと。
 直前に歌われた沖縄の「19の春」との関連でいえば、ウチナーグチ(性格には琉球語といった方がいいようだが)を禁止された明治時代以降の琉球の人々、北海道のアイヌの人々への支配など、「標準語」「大和言葉」の強要などのことに思いを馳せた。当然台湾や朝鮮半島での植民地支配下の言語統制なども思い出される。言語を奪うということが意外と身近に最近まで平然と行われ、そして今でもこの列島内部で固有の伝統や文化がないがしろにされる風潮が続いている。
 そんなことを考えながら、沖縄音階の唄や津軽じょんから節の歌詞をあらためて聴き直してみた。

 じょんから、中じょんから節、しんじょんから変奏曲も耳にするのは4回目だが、次第に私の耳にも慣れ懐かしい曲になってきた。
 さらに毎回唄われる「ファラオの娘」も毎回少しずつ変化している。演奏する二代目高橋竹山の顔が一瞬取り付かれたような表情になることに気がついた。今後も歌い続けてほしい曲のような気がする。

 これまで津軽三味線の曲を聴く機会は私は余りなかった。聴き慣れるととても魅力的な音で、耳に心地よい。二代目高橋竹山の演奏を聴いていると技量に圧倒されながら、そして緊張を持続しながら身を乗り出して聴く時間がとても得難い時間に感じるようになった。

 このシリーズはいったん終了ということであるが、引き続き新たな地平への挑戦に大いに期待したい。