Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

冷やか

2017年09月23日 23時47分57秒 | 俳句・短歌・詩等関連
★木も芝もなほひややかにひるすぎぬ  石田波郷
★ひやひやと臓腑まさぐる超音波    中村 弘


 本日は冷(ひ)ややか、冷え、冷気というような季語が思い出された日である。肌寒く半袖であらわな二の腕が冷ややかな空気を感じて、身が引き締まる。冷(つめ)たい、というと冬の季語になるが、冷ややかではまだまだ身をさらして気持ちのいい気分である。
 同時に、冷ややかに物事を見つめる、という表現もある。こちらは心理的に物事を突き放してみる表現である。不同意の意味合いである。しかし季語としての冷ややかは、どちらかというと肯定的ではないだろうか。
 第1句目も、庭の木や芝は好ましいものとして冷ややかであるのだ。木や芝を突き放して、そして嫌悪はしていない。身をさすように夏の暑い大気から、秋の柔らかな大気への変化を喜んでいる。
 第2句目は、嫌悪ではなく不安を表している。検診でよく使われるエコーと云われる機器である。あのゼリー状のものが冷やっとする。これは検査への不安であると同時に、身を委ね切った諦念、どうにでもなれという開き直りへの契機ともなる瞬間である。あの感触は人生の曲がり角、一大エポックを象徴する感触である。


秋湿(あきじめり)

2017年09月23日 12時08分45秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 予報どおり朝のうちに雨はあがった。夜中雨の音で目が覚めてしまい、とうとう寝付いたのは4時過ぎ。8時過ぎに起こされた時は熟睡していた。夜中は雷も遠くで鳴っていた。
 朝は涼しいというよりも寒いくらいである。最高気温が22℃まで上がるというが、「そんなに上がるかな」と思う。

 午前中は退職者会の事務を少々。思い通りにプリンターがセットできずイライラ。1時間かからないはずの作業に3時間かかってしまった。
 ということですっかり草臥れてしまった。

★ひとりごと言うては答ふ秋湿り    深谷雄大

 秋湿(あきじめり)という季語は、本日のように夕べからの雨の湿気がそのまま残っているような気象をさすのであろう。冷え冷えとして湿気があると、気分は下向きである。
 「圧力、圧力」と政権中枢も、マスコミも「力」の外交を煽るだけ煽っている。当然国民は不安や不満が鬱積する。「力」による政治が行われるとき、人々は不安や不満を他の人に向けて転化する。矛盾を他に向ける。それは自分が優位に立てると思う人々に向かう。政治の中枢にいる人間がそのようなことに思いをはせることができないことが一番の不幸である。
 政治をめぐる暗澹とした空気がこの秋湿りの天気にさらに覆いかぶさっている。嫌な秋となったものである。

やはり違和感の強い国連演説

2017年09月23日 04時15分00秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 9月20日、安倍首相は空席だらけの国連総会演説で「安保理が通した「決議2375」のインクも乾かぬうち、9月15日に北朝鮮はミサイルを発射した」と批判し、次のように述べた。
 「対話による問題解決の試みは、一再ならず、無に帰した。なんの成算あって、我々は三度、同じ過ちを繰り返そうというのでしょう。北朝鮮に、すべての核・弾道ミサイル計画を、完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な方法で、放棄させなくてはなりません。そのため必要なのは、対話ではない。圧力なのです。」

 しかしヤフーニュースには次のような指摘もあった。【要旨 →本文はこちら

 この決議の前文には、「憲章に従い、全ての国の主権、領土保全及び政治的独立への約束を強調するとともに、国際連合憲章の目的及び原則を想起し、事態の平和的かつ外交的な解決に対する要望を更に表明するとともに、対話を通じた平和的かつ包括的な解決を容易にする理事国及びその他の加盟国の努力に対する歓迎を改めて表明」と記されている。
 さらに決議の中には、
「25.北朝鮮の乏しい資源が核兵器及び多数の高価な弾道ミサイル計画開発に大量に流用されていることを遺憾とし、栄養失調の危険がある非常に多くの妊娠中の及び授乳中の女性並びに5歳未満の児童さらには慢性の栄養失調に苦しんでいる総人口の4分の1近くを含む、北朝鮮にいる半数を大きく上回る人々が食糧及び医療の大きな不足に苦しんでいるとの国連人道問題調整事務所(OCHA)の調査結果に留意するとともに、この文脈において、北朝鮮にいる人々が受けている深刻な苦難に対し深い懸念を表明する。」
「28.6者会合への支持を再確認し、その再開を要請するとともに、中国、北朝鮮、日本、大韓民国、ロシア連邦及びアメリカ合衆国によって2005年9月19日に採択された共同声明に定める約束(六者会合の目標は平和的な方法による朝鮮半島の検証可能な非核化であること、アメリカ合衆国及び北朝鮮は相互の主権を尊重し、平和裡に共存することを約束したこと、6者は経済協力を推進することを約束したことを含む。)並びにその他の全ての関連する約束への支持を改めて表明する。」
「29.朝鮮半島及び北東アジア全体における平和と安定の維持が重要であることを改めて表明し、事態の平和的、外交的かつ政治的解決の約束を表明し、対話を通じた平和的かつ包括的な解決を容易にするための理事国及びその他の国による努力を歓迎するとともに、朝鮮半島内外の緊張を緩和するための取組の重要性を強調する。」
「30.包括的な解決のための見通しを進展させるため、緊張を緩和する更なる作業を要請する。」
「31.平和的な方法による朝鮮半島の完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な非核化の目標の達成が必要不可欠であることを強調する。」
 つまり、「対話」を否定するのであれば、安倍首相自身が「決議2375」に反していることになる。まして、日本は「28」で表明されている「6者」の一員なのだ。
 インクも乾かぬうち「決議2375」を守るべき立場を忘れているのは安倍首相である。


 この記事を読む限り、安倍首相の演説は決議の趣旨からは外れていることになる。国連は平和的解決、対話による解決を強く求めているのである。「対話ではなく圧力」ではなく、「対話のための圧力」であることは、外交のイロハではないのか。「力」による解決を声高に叫ぶのは、憲法にも国連の立場とも相容れないと私は思う。

雨の音で目が覚めてしまった

2017年09月23日 03時35分44秒 | 天気と自然災害
 2時頃に雨の音で目が覚めてしまった。昨日の夕方は猛烈な雨のため、駅で足止めを余儀なくされた。レインアイよこはまの画面では20ミリ未満の雨であるので、その時ほどの雨ではない。しかしずっと降り続けている。一時間通しの雨量では現在の雨の量の方が多いと思われる。
 雨の区域は総じて西南西から東北東に移動しているけれども、一部東京湾の横浜港寄りでは東から西に移動している強い雨の区域もある。複雑な回転運動が見える。

 なかなか寝付かれない。
 この雨の中、新聞配達のバイクの音がするようになった。つらい仕事だと思う。