ポランスキーの新作。相変わらず映像はどこを切り取っても一流の絵画。もう感嘆するばかり。俳優陣も完璧の演技。お金もかけている。もう現代においてはこういう映画を撮る作家はいないのではないか、と思われる作品です。
けれど彼はこの映画で何を言いたかったのか。またはなぜこの映画を作ったか?
ユダヤ狩りの悪夢を脳裏に焼き付かせる子供時代。映画監督時代のシャロン・テート事件。そしてアメリカでの少女への淫行疑 . . . 本文を読む
まず60周年おめでとうございます。ものすごい数字だと思います。皆様の日頃の積み重ねがそうさせたと思います。
まず「ガタロ」。日本昔話のような素朴でしかし河童をモチーフに何やら人間関係の複雑さ・深さを揶揄させる内容だと思いました。
そしてそれが2幕目の「川向かう」に生きてくる。
かなり昔の話なのだが、もろ差別のことだとは思えないやり取りの中、この話の基底に流れているのが部落差別の話だと分かって . . . 本文を読む
作者の弱者への目線が素晴らしい。刑務所の中ってわからないが、看守がこういう人たちばかりであれば、どれだけ報われることであろうか、、。
ミステリーの形式を取ってるが、それは一部であり、普通の小説といってもいいような気もする。人へのまなざしが深く、澄み切っている。5編の短編すべてが感動ものである。
僕は4編目のジャズシンガーのお話しが好きだ。小説ではあまり泣くことがないが、不覚にも涙を流してしまっ . . . 本文を読む