ロバが愚かで悪しきしかし、しかし哀れで悲しい人間世界を神が俯瞰しているように見つめるまなざし、、。まさにブレッソンの「バルタザールどこへゆく」と全く同じです。でもやはりどこか違うなあ、、。
作家で違うのは当たり前だけど、見ている吾輩の年齢が大いに違いすぎるのも恥ずかしながら原因でもある。映画はこのように見るこちらからの環境によって大いに左右される。
こちらのバルタザールは恥ずかしながらロバの表 . . . 本文を読む
カウリスマキ以外でフィンランド映画を見るのは久しぶり。夜行列車のシーンが多く、最初は鬱屈した雰囲気が続き、見るのも嫌気がさすほどだが、そのうちだんだんと人間の温かさと陰影が出てきて素晴らしい。
フィンランドとロシアとの歴史的背景はあまり分か映画を通してそれなりに関係は理解できそうでもある。いい人間だと思った途中客からカメラを盗まれて、それが愛する女性との別離の兆候だと我々は気づくのだが、彼女の心 . . . 本文を読む