南さつま市の史跡をいくつか紹介します。
加世田の万世から国道226号を笠沙へ向かい、相星川を渡って左に奥山古墳(旧六堂会古墳)があります。
写真中央の小高いところで、かつての万之瀬川左岸に位置します。
薩摩半島西南部における唯一の古墳です。
円墳ですが、独立した墳ではなく山裾に位置しています。
古墳の上です。
昭和16年の調査で、石棺の内部から頭骨片、鉄剣、ガラス玉などが出土したそうです。
平成17年の鹿児島大学の調査によって、13.5mの溝をめぐらせた円墳であることが明らかになり、溝から4世紀後半の祭祀土器が出土しました。
石棺の製作技法は、天草宇土に見られるものだそうです。
次は相星川河口付近にある舟つなぎ石です。
相星川河口付近。左は野間岳です。
かつて万之瀬川はこの付近を流れていましたが、1802年の大雨で現在の位置に流れを変えました。
万之瀬川が流れていた当時は舟の出入りが多く、舟をつないだ石が残されています。
前の写真を撮った橋の左岸側にあります。
舟つなぎ石近景。
次は、万之瀬川右岸の金峰町にある双子池遺跡です。向こうが万之瀬川の堤防。
ニニギノミコトはコノハナサクヤヒメを妃とし、双子池のほとりの燃えさかる産屋の中でホテリノミコト(海幸)、ホオリノミコト(山幸)を生んだという伝説があります。
この付近は神話のふるさとです。
双子池遺跡の碑。