『おくりびと』(2008)
監督:滝田洋二郎
出演:本木雅弘、広末涼子、山崎努、余貴美子、吉行和子、笹野高史、杉本哲太、峰岸徹 ほか
気にはなっていたものの、あまり話題作を話題になってるうちに観ないほうなので先送りになってたけど、
今回の葬儀で話に出て興味を持ったので観てみた。ちなみに母は「期待してたわりにそうでもなかった」とのこと
観ているうちに次の展開が読めてくるようなストーリー構成だったけど、日本特有の納棺師って職業にスポットを当てたのがミソだな。
▼story
チェロ奏者の小林大悟は、念願のオーケストラに入って早々楽団が解散という憂き目に遭い路頭に迷う。
プロとして食べていくには半端な技術力しかなく、妻・美香のためにも1000万(!)で買ったチェロを売り払い、
実家のある山形に帰ることに決める。
喫茶店を経営していた父は、大悟が幼い頃に店のウエイトレスと駆け落ちしてしまい、
その後、店をスナックに改装して営んでいた母もまた2年前に他界。
「旅のお手伝い 正社員 未経験可」の広告を見てNK社の面接を受けた大悟は即入社が決定。
だがそれは「旅立ちのお手伝い」の間違いで、NKとは納棺、つまり納棺師の仕事だった。
初日から死後2週間放置された老婆の遺体を扱って、強烈なショックを受けるが、
社長が懇切丁寧に死者を整え、遺族が心から感謝を述べる姿を見て、納棺師の仕事に誇りを感じるようになる。
でも、美香は耐えられず「仕事を変えるまで実家に帰らせてもらいます」と出て行ってしまう。。
なんといっても本木雅弘の演技が今作を引っ張っている。元々の職業であるチェロの演奏シーンだって難しかったろうに、
納棺師ってゆう特殊な仕事の所作を覚えるのは大変だったろう。
それもまた脇を固める山崎努、吉行和子らベテランの存在があってこそ引き立つ役。
中でもやっぱ笹野高史さんがいいんだなあ~!どの映画に映ってても、そこの空気に自然に溶け込んでるって、
小津作品の笠智衆さんを見ているようだ。
仕事自体の辛さはもちろんのこと、職業差別ってゆうのも考えさせられた。
「子どもが生まれたら、堂々と自分の仕事が言える?子どもは学校でイジメられると思うし」
一番身近な妻にまでこんなに露骨に避けられたらショックだよね。
でも、ヒトの誕生に助産婦さんらが必要なように、ヒトの死にも手伝ってくれるたくさんのプロの方が必要であって、
どんな仕事も必要不可欠なパートを任されてるんだって改めて意識させられた。
なにげない河原にある石の中からひとつ選んで想いを込めて渡す「石文」ってゆうのもイイ。
監督:滝田洋二郎
出演:本木雅弘、広末涼子、山崎努、余貴美子、吉行和子、笹野高史、杉本哲太、峰岸徹 ほか
気にはなっていたものの、あまり話題作を話題になってるうちに観ないほうなので先送りになってたけど、
今回の葬儀で話に出て興味を持ったので観てみた。ちなみに母は「期待してたわりにそうでもなかった」とのこと
観ているうちに次の展開が読めてくるようなストーリー構成だったけど、日本特有の納棺師って職業にスポットを当てたのがミソだな。
▼story
チェロ奏者の小林大悟は、念願のオーケストラに入って早々楽団が解散という憂き目に遭い路頭に迷う。
プロとして食べていくには半端な技術力しかなく、妻・美香のためにも1000万(!)で買ったチェロを売り払い、
実家のある山形に帰ることに決める。
喫茶店を経営していた父は、大悟が幼い頃に店のウエイトレスと駆け落ちしてしまい、
その後、店をスナックに改装して営んでいた母もまた2年前に他界。
「旅のお手伝い 正社員 未経験可」の広告を見てNK社の面接を受けた大悟は即入社が決定。
だがそれは「旅立ちのお手伝い」の間違いで、NKとは納棺、つまり納棺師の仕事だった。
初日から死後2週間放置された老婆の遺体を扱って、強烈なショックを受けるが、
社長が懇切丁寧に死者を整え、遺族が心から感謝を述べる姿を見て、納棺師の仕事に誇りを感じるようになる。
でも、美香は耐えられず「仕事を変えるまで実家に帰らせてもらいます」と出て行ってしまう。。
なんといっても本木雅弘の演技が今作を引っ張っている。元々の職業であるチェロの演奏シーンだって難しかったろうに、
納棺師ってゆう特殊な仕事の所作を覚えるのは大変だったろう。
それもまた脇を固める山崎努、吉行和子らベテランの存在があってこそ引き立つ役。
中でもやっぱ笹野高史さんがいいんだなあ~!どの映画に映ってても、そこの空気に自然に溶け込んでるって、
小津作品の笠智衆さんを見ているようだ。
仕事自体の辛さはもちろんのこと、職業差別ってゆうのも考えさせられた。
「子どもが生まれたら、堂々と自分の仕事が言える?子どもは学校でイジメられると思うし」
一番身近な妻にまでこんなに露骨に避けられたらショックだよね。
でも、ヒトの誕生に助産婦さんらが必要なように、ヒトの死にも手伝ってくれるたくさんのプロの方が必要であって、
どんな仕事も必要不可欠なパートを任されてるんだって改めて意識させられた。
なにげない河原にある石の中からひとつ選んで想いを込めて渡す「石文」ってゆうのもイイ。