メランコリア

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ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『リアリズムの宿』(2003)

2010-05-29 18:18:35 | 映画
『リアリズムの宿』(2003)
監督:山下敦弘 原作:つげ義春『リアリズムの宿』、『会津の釣り宿』
出演:山本浩司、長塚圭史、尾野真千子、サニー・フランシス、康すおん、山本剛史 ほか
音楽:くるり♪家出娘

つげ義春つながりで、原作を元に撮った映画を観てみた。
主演の1人山本浩司さんは、以前観た劇場版『イヌゴエ』で初めてみた俳優さん。
かなり活躍されてて、評価も高いらしいけど、なんとなく陰気で、地味なため、あまり俳優らしくない(ほかの出演作では違う面も観れるのかな?

story
自主制作映画の監督・木下と、脚本家・坪井は顔見知り程度で、共通の知人である俳優・船木に誘われ、
仕事の話も兼ねて寂れた町にやって来たが、肝心の船木が来ず、なんとなく2人で行動することに。
話題もなく、海をフラついていると、「泳いでたら全部盗まれた」と可愛い女子・敦子が加わる。
童貞の木下と、6年同棲してた彼女と別れたばかりの坪井は、敦子の出現でテンションが上がる。

ちょっとイイ宿に泊まったり、女湯に忍び込んだり、ゲーセンで遊んだり・・・のあと、
なぜか敦子はフラっとバスに乗って行ってしまった。
呆然として、持ち金も少ない2人は、喫茶店で会ったおじさんに「こいつんち泊まらせてもらえよ」と強引に金髪の兄ちゃん宅へ案内される。
家族が帰ってきて居づらくなり、1泊3000円の宿を紹介してもらうが、じいちゃんは寝たきり、父ちゃんは病気、
部屋も風呂場も恐ろしく汚いといった具合で、これが「ツイン」だと言われたことに笑ってしまう。。


年齢を聞いて、年下と分かるとなぜか急に安心した様子になる木下とか、
外国人に日本語で急に話しかけられて、焦って「パードン?」ってゆっちゃうとか、
日常の微妙なあるあるネタに思わず苦笑してしまう。途中、下呂るシーンが2回もあるのが閉口したが↓↓↓

「バカでも釣れる」ってゆわれて全く素人の2人は何もかからず、魚を5000円で買わされるが、
それが泊まる宿の主人だったとか、持ち込んだ酒を飲まれちゃうとかは漫画からそのまま使ってる。

漫画やエッセイで読むと「こんな宿もちょっと面白そう?」て思っても、実際泊まるとなると、
侘び寂びはいいけど、不潔なのは耐え難い これで1泊3000円ならカプセルホテルか、自宅にいたほうがマシだな。
舞台は鳥取になってるが、ロケは鰺ヶ沢という津軽の町らしい。一応観光地だろうに、今作で客足が減らないかしら?w
くるりの音楽が映画のザラついた違和感と、日本的な温泉旅館に馴染んでた。

特典:長塚圭史・山本浩司インタビュー、未公開映像、監督&脚本家オーディオコメンタリー、劇場予告、くるり「家出娘」バージョン予告
主演俳優2人の別撮りインタビューでは、撮影中のお互いの印象が分かって面白い。
長塚圭史が今作を「青春映画」てゆってたが、それはどうかとw 「何度も観れる」てタイプでもない気もするし。
いい意味でつげ義春ワールドが実写化されていうのが正直な感想w 本人はどう思っているだろうか。


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『マジョモリ』 梨木香歩/著

2010-05-29 11:47:34 | 
『マジョモリ』 梨木香歩/著 早川司寿乃/絵 理論社

木花咲耶姫(このはなさくやひめのかみ):御父神・大山祇神の命により、毎年、全国の霊山に春の花を咲かせに奔走される。
姫は清酒の神でもあらせられる。御陵の御主があまりにご幼少で身罷られたため、その御霊をお慰めする姉妹役としてこの神社が建立された。

あらすじ
ある日、少女つばきのもとにマジョモリへの招待状が届く。
植物の蔓を追うと、子どもらは入っちゃいけないと注意されている森に通じている。
そこには美しい女性がいて、御神饌をすすめられるが、
「お母さんが生クリームを塗ってクレープにすれば美味しいよ!」とつばきが言うと、
どうやら食べたことがなさそう。慌てて家に戻って、母親に作ってもらうと、
母もまた少女の頃のふたばちゃんに戻って招待を受ける。

女性をハナちゃんと呼び、つばきにイジワルを言うが、つばきはふたばちゃんが自分の母とは気づかないまま。
生クリームを食べて「初めて食べたから感想は分からない・・・1ヶ月後なら分かるかも」というハナちゃん。。


以前、『この庭に 黒いミンクの話』を読んで知った梨木香歩。文体の中になにか秘密が隠されてる気がしてほかのも全部読みたくなった。
まずは絵本から。「英国に留学して、児童文学者のベティ・モーガン・ボーエンに師事した」とあるし。
ハナちゃんがふるまってくれる「笹酒」(固く巻いた笹の葉の芽が、初めてくるくるほどけたところに溜まった朝露を集めたもの)も飲んでみたいなあ!

早川司寿乃さんの素直で、透明な色づかいの絵が、フシギなストーリーに自然と溶け込んでいる。



気になってた田島貴男さんのツイッタをフォローして、リンク先のブログにこんなのが紹介されてた↓↓↓

シモンボリバル・ユース・オーケストラ ノリノリのアンコール!
凄い!こんなに躍動感あふれる、動き回ってエネルギッシュなオーケストラって見たことない!驚×5000
クラシックはお行儀よく、静かに聴くなんてルールはないもんね。


オリジナル・ラヴ ニューベストアルバム「ボラーレ!The Best Selections ofOriginal Love」5月19日発売
今朝ひさびさオリラブの『SINGLES BACK TO 1991-1995』を聴いて、やっぱイイなあ!熱い炎が注入される感じ。
ほかのアルバムもあらためて全部聴いてみたくなった。
田島さんは、いつまでもカッコいい大人の男。色っぽくて、余裕があって、遊びもある。


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