■野坂昭如 戦争童話集 沖縄篇『ウミガメと少年』
野坂昭如/著 黒田征太郎/絵 講談社
▼あらすじ
太平洋戦争の激戦区、沖縄。毎年この浜辺に卵を産みに来る母アオウミガメは、
豊漁の儀式で果物や酒をもらい、甲羅についている藻やウツボを取ってもらうのが常だったが、今回は違った。
焚き火の火が激しく、漁船が多すぎ、嫌な臭いが漂っている。けれども気にせず卵を産んで海に帰る。
父母、祖父母ともはぐれた少年は、もう何日も食べてなくて、1人隠れていた洞窟から海亀の産卵を見ていた。
「このままでは爆撃でヤラれてしまう」と、卵を安全は砂地に避難させ、毎日砂をかえて温めていたが、
フラフラして割れた卵を1つ無意識に食べてしまってから、次々とすべての卵を食べてしまっていた。。
本書の読書感想文を小学生が書いた原稿を校正したことを思い出す。
子どもたちはみんな戦争の理不尽さと、少年の状況、本当の気持ちを理解していてよく書けていた。
この少年は死んでしまったのだろうか?親亀は子どもが孵化するか、無事に海に還るかまでは考えない。
そんな、つき放したようでいて、毎年繰り返される大自然の営みと、人間の愚行の対比が鮮やか。
イラストの深い蒼の水彩画と、火と死体だらけの真っ赤な数ページの対比も素晴らしい。
同書はスタジオジブリからも出版されている。この絵もリアルでステキ。
野坂昭如戦争童話集はほかにもいろいろあるみたいで、アニメ映画化もされているようだ。
とりあえず、図書館にあるだけ全部借りてみたので、随時その読書メモを書いていく予定。
野坂昭如/著 黒田征太郎/絵 講談社
▼あらすじ
太平洋戦争の激戦区、沖縄。毎年この浜辺に卵を産みに来る母アオウミガメは、
豊漁の儀式で果物や酒をもらい、甲羅についている藻やウツボを取ってもらうのが常だったが、今回は違った。
焚き火の火が激しく、漁船が多すぎ、嫌な臭いが漂っている。けれども気にせず卵を産んで海に帰る。
父母、祖父母ともはぐれた少年は、もう何日も食べてなくて、1人隠れていた洞窟から海亀の産卵を見ていた。
「このままでは爆撃でヤラれてしまう」と、卵を安全は砂地に避難させ、毎日砂をかえて温めていたが、
フラフラして割れた卵を1つ無意識に食べてしまってから、次々とすべての卵を食べてしまっていた。。
本書の読書感想文を小学生が書いた原稿を校正したことを思い出す。
子どもたちはみんな戦争の理不尽さと、少年の状況、本当の気持ちを理解していてよく書けていた。
この少年は死んでしまったのだろうか?親亀は子どもが孵化するか、無事に海に還るかまでは考えない。
そんな、つき放したようでいて、毎年繰り返される大自然の営みと、人間の愚行の対比が鮮やか。
イラストの深い蒼の水彩画と、火と死体だらけの真っ赤な数ページの対比も素晴らしい。
同書はスタジオジブリからも出版されている。この絵もリアルでステキ。
野坂昭如戦争童話集はほかにもいろいろあるみたいで、アニメ映画化もされているようだ。
とりあえず、図書館にあるだけ全部借りてみたので、随時その読書メモを書いていく予定。