メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

アメリカとメキシコの国境に、壁ではなく抱擁を@ビッグイシュー

2018-10-12 10:47:11 | 
【THE BIG ISSUE VOL.342】


【内容抜粋メモ】

「反移民戦争」
「移民の国」として創られたアメリカでは、今も約1200万人の非正規移民が重要な労働力を担っている


干上がった国境の川で、3分間の再会



テキサス州のエルパソ市と、メキシコのシウダー・フアレス市を流れるリオ・グランデ川は両国の国境
年に数回干上がり、川の真ん中で引き裂かれた家族らが涙を流して抱き合っている

5月で6回目を迎えた「Hugs Not Walls(壁ではなく抱擁を)」では
「強制送還」など、アメリカの移民政策で離れ離れになった300の家族が束の間の再会を果たした






200年ぶりに会った兄弟
「川に向かって歩く時、涙が止まりませんでした」


イベントを主催するのは、エルパソ市の住民・移民を支援する非営利団体「人権のための国境ネットワーク」
開催にあたり、アメリカの国境警備隊、メキシコ連邦警察と連携し、
家族らは一時的に国境を越えることを許される

同団体の創設者・事務局長・フェルナンド・ガルシア氏:
これは抗議行動です
国に対して現実のイメージを見せることで、世間の注目を集めるため

すでにアメリカは、何百万人のラテンアメリカ系家族を引き裂いてきた


国境警備隊や警察による相次ぐ射殺事件
1998年に創設された「人権のための国境ネットワーク」は
20年間、国境警備隊や警察による「職権乱用」を記録してきた

2002年
非正規移民の少年が、エルパソのシェルター近くで
入国審査書類の提示を求められ、6人の国境警備隊に囲まれ
厳しい言葉を浴びせられ、近くにあったパイプを思わず手にした瞬間、
「正当防衛」を理由に射殺された

肌の色で始まるこうした事件は全米であとを絶たない


今年5月
エルパソで国境を越えようとした女性が射殺された


ガルシア氏:
警察・移民局が人種差別的な取り締まりを行う対象は「移民」だけではない
地域に住むラテンアメリカ人も差別的扱いを受けている


同団体のメンバーは7000人以上

ガルシア氏:
移民がアメリカにとって不可欠な存在なのは誰もが知っている
ニューヨークに失業者がいても、エルパソに来て、トマト摘みの仕事をするわけがない


「宣戦布告なき戦争」

ガルシア氏:
この国境は、何千人もの「国境警備隊」「高性能武器」「無人飛行機システム」を備え
世界で最も軍備化された国境の1つ
これらは移民に対する1つの戦争なのです

トランプは選挙キャンペーンで、メキシコ人と移民を極めて否定的に利用した
国境を渡る者は、「犯罪者」「強姦者」と語り
移民500万人を「国外追放する」とまで公約したのです

大統領就任後、トランプは、国境・内陸の「入国管理官」に
非正規の入国者を逮捕するため、国中で強制捜査を断行しはじめた

(ナチスのユダヤ人狩りだな

テキサス州は、警察官が入国書類の提示を市民に求めることができる
そうした州法が各州の議会で通過しつつある

書類なしに入国すると「犯罪者」として起訴される
「政治的亡命者」として保護を求めていてもです

拘置所に入れられ、刑事告訴され、家族全員が拘留されます



軍事基地を拘置所として使用予定

ガルシア氏:
「今後は、両親と子どもを別の拘置所に入れる」とトランプは言っている
将来、国境を越えようとする家族を諦めさせようとしている

エルパソ市の「フォートブリス基地」では、最大12000の家族を監視下に置くとみられる



公正な移民改革を

ガルシア氏:
今、アメリカで働く約1200万人の入国書類を持たない移民を合法化すべき

移民、一時的労働者に、適正な賃金・権利を与える「就労制度」が整っていない
適切な「労働ビザ」がないから、正規の通関手続所以外で「非正規入国」せざるをえない


自由の女神像は
「その疲れた者たちを、貧しい者たちを、迫害された者たちを、ここへ寄こしなさい」と言う

これが19Cのアメリカの考え方だったはずだ


ガルシア氏:
難を逃れてきた人たちが、ヨーロッパから到着した時と同様
ラテンアメリカからやって来る彼らを市民にしなければならない


筆:Inaki stivaliz


***

今のアメリカも、ネイティヴアメリカンを根こそぎ殺して、奪った歴史があるからね
アメリカの3大タブー「ネイティヴアメリカン大虐殺」「人種差別」「銃」はなくなるのか?

「読書感想メモリスト3」カテゴリー内[ネイティヴ・アメリカン]参照



***


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【ブログ内関連記事】

「ボブとジェームズ、東京へ行く」@ビッグイシュー

「猫のボブが私をホームレスから一人の人間にしてくれた」@ビッグイシュー

『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ(A Street Cat Named Bob)』(2016 ネタバレ注意)



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上海オープンテニス2018 3回戦 錦織圭×サム・クエリー

2018-10-12 10:00:26 | テニス
上海オープンテニス2018 3回戦 錦織圭(第8シード 12位)×サム・クエリー(アメリカ 57位 31歳)

Rolex Shanghai Masters - ATP Masters 1000 Tournament Official Site

【大会概要】

「ぐぐスポ」さま、いつもお世話になっております/感謝×5000

場所:上海
日程:10.7~14

錦織圭は2回戦から

錦織が世界415位に逆転勝ち

錦織圭×ウー・イービン(18歳 中国 415位)3-6 6-0 6-3 錦織圭


3回戦の第1試合の開始時間は午後1時~ 錦織圭は第3試合て、また読みづらいなあ


17:30にパソを開いたら、まだ前の試合の後半
ジョコビッチはとっくに勝ってる

「FlashScore.co.jp」て便利だな 分かりやすい

この前、錦織とあたったチチパス(シチパスなのか、ティティパスなのか???
第2セットがタイブレイクになり、ファイナルセットまでいくか?
と思ったら、17:46でアンダーソンの勝利


■第1セット

1チャンネルずつしかない・・・そして音が出ない+広告がかぶってる
やっと映ったら2-1Q


怖い軍団と化してるN陣営w





●第3ゲーム
試合中なのに♪Livin' On A Prayer/Bon Jovi が流れているのは気のせい?
2-2

●第4ゲーム



リターンでネットにかけて声が出たN 3-2Q

ベンチタイムにはCMが流れている
日本人ファンがここにも駆けつけている いいなあ



●第5ゲーム
フォアハンドウィナーがキレイに決まったN
今度は飛行機の爆音?

「カモン、ケイ!」「頑張れ~」とあちこちから声援がかかる

ダブルフォルトに「チャレンジする?」と聞いてくる主審

ブレイクポイント ラリーで打ち勝って苦笑するQ
デュース セカンドサーヴでリターンエース狙ったがネットQ
前に出てキープ 3-3

●第6ゲーム
サーヴィスエース 218km/h 音楽と飛行機音のミックス
サーヴィスエースでキープ 4-3Q

また強敵 でも、この先、さらにジョコビッチだのフェデラーまでいる今大会

ドローン飛ばして映してる





●第7ゲーム
コードボールはQ側 リターンエースダウン・ザ・ラインきた
いい角度にサーヴィスエース ネットプレーも調子がいい 「ふぅ~」というため息まで響く 4-4

●第8ゲーム



サーヴィスエース4本で簡単キープ 5-4Q
あたりは日が沈んで急に暗くなってきた ベンチで映るのはQばかり
「ガンバレ ガンバレ ニシコリサン!」て外国人のコール





●第9ゲーム
回りこみのストレートダウン・ザ・ラインQ
フォアハンドウィナーN アンフォーストエラー このキープ大事
またセカンドサーヴを叩いてネットQ 5-5

●第10ゲーム



サーヴィスエースにまた「チャレンジする?」ていちいち聞くんだ
オンザラインのラリーはN リターンでミスってまた大きな声N
サーヴィスエースで6-5Q

Nはラケットのテンションをかえるよう主審に頼んだ
トランシーバー?のやりとりまでクリアに聞こえる
日本と同じで日が沈めば寒いのか 観客はパーカーを着込んでいる

●第11ゲーム
お? 音楽止まってるぞ 飛行機は5分おきくらいに飛んでるが
なぜテニスコートって飛行場近くにつくるかねえ それとも軍の基地?

長いラリー 前に出てプレッシャーかけたN
今度はQが前に出たが足元に沈めた こういう処理はNのほうが上

次もボレーN やっぱり近い飛行機音を気にするN
バックハンドダウン・ザ・ライン決まってガッツポーズ

タイブレイク
Qサーヴ ボレーミス ネットプレーはあんまり得意じゃないみたい 1-0N

左右に振ってアウトN 1-1
この角度のサーヴ効いてる 2-1N

サーヴィスエース リターンではステップを細かく踏んでいるN
サーヴィスエース 3-2Q

ワイドに追い出してボレー決めたN 3-3
また前に出てウォッチ 4-3N いいぞ ネットプレー

浮いた球をスマッシュ 4-4 ケイコールのほうが圧倒的
ラリーは逆をつかれた 5-4Q

ラリー スライスはNのポイント 5-5
毎回サーヴ打つ瞬間にカメラの連続シャッター音も気になる 6-5Q

サーヴィングフォーザセット Qのサーヴは写さなくていいの?
6-6 ガッツポーズN 何が起きた?
サーヴで押したが見事なパッシングショット出た!N 7-6

今度はNにセットポイント セカンドサーヴ 狙ってたQ 7-7
前に出たク 難しいバックボレーで乱れたQ 8-7N

スライスをネットプにかけたQ YES!! YES!! YES

7-6 Nが粘って第1セットとった!

今度はガガさまが流れてる 最近はコート上が毎日お祭り騒ぎ





鉤のような月





■第2セット

●第1ゲーム
Nのサーヴから サーヴ+1本の形出てきた 波きてるv
サーヴィスエース またサーヴ+1本の形 1-0N

咳やらくしゃみも響くなあ 主審の声も全部聞こえる「タオルはそこに置いて」とか

●第2ゲーム
ものすごい走らされてアウトN 今の走りはマレー並み!
よし バックハンドウィナーもいいコース

サーヴィスエース これにプレッシャーかけよう
サーヴィスエース ボレーネットN 1-1

Qもほぼトスの時に球を打たないクイックサーヴ

●第3ゲーム
1時間経過 ラリーで押されて0-30
センターへのサーヴにドライヴボレーN

Qの強打がアウト 30-30
このサイドへのサーヴィスエースいいね

デュース 1ポイントごとにNに声援がかかる
また走らされたがポイントはN 2-1N

ラケットをかえるN 照明が明るく照らす



●第4ゲーム
ニューボール 前後の揺さぶり効いてるかも
セカンドサーヴでものすごい後ろに下がるN 0-30 チャンス

サーヴィスエース Qもサーヴ&ボレーを見せる
ベースラインにオンザラインで首を振るQ “What a shoot”とかゆってた

デュース Qとんでもなく大きくアウトしてデュース
ペースが乱れてるぞ 長いラリーはQが攻めた

ラリー中も細かいステップでデュースに戻すN ここも山場
画像止まった Nロング Nチャレンジしてミリアウト!
緩いサーヴにミスったN もったいない 2-2

Qもラケットをかえた

●第5ゲーム
センターにサーヴィスエースN Qのプレーが乱れてきてる
いろんなショットに瞬間的に柔軟に対応出来るN
最後は美しい線を引くようなバックハンドダウン・ザ・ライン! 3-2N

●第6ゲーム
サーヴィスエース3本 あっという間 3-3

●第7ゲーム
セカンドサーヴで前に出たQ まずファーストサーヴ必要
またセカンドサーヴで前に出たQ 狙いどころだよね

またセカンドサーヴ サイドのサーヴィスエースにQチャレンジ 大きくアウト
セカンドサーヴでゲームポイント
サーヴィスエース 4-3N

汚したところを律儀にティッシュで拭いてるマナーもいいN
こないだは自分の強打で滑った相手に手をあげて謝ってたし

●第8ゲーム
Qのセカンドサーヴも狙いどころ サーヴィスエースは読めないか?
クレーでもないのに時々シューズを叩いてるN
リターンエースやっと出た! ダウン・ザ・ラインはアウト 4-4

とにかく粘ってついていくことだな

●第9ゲーム
まずは自分のゲームをキープ スライス効いたN
フリーポイント フレームショットみたいなショットに謝るQ

30-30 注意 浅い球を上手く処理N
セカンドサーヴで追い出してキープ 5-4N 次で決められる?

ベンチでしばし集中してからコートインN

●第10ゲーム
ファーストポイントはN センターにサーヴィスエースでラケット投げ上げるN
ワイドへのサーヴィスエース級は返した! 30-15

セカンドサーヴ プレッシャーかかってる スマッシュ2本
「よっしゃ!」て声が客席から出たw マッチポイント

ベースラインちょいロングで悔しがるN
セカンドサーヴ ラリー やった!! 準々決勝進出おめでとうううう!!

7-6 6-4 錦織圭





「タオル欲しい!」「押さないで Don't Push」とかファンもにぎやかww



すぐに動画は閉じた
さあ、次はフェデラーだな いつぶり? 超楽しみv


***

大坂なおみちゃんのニュースがスゴイ



大坂が世界ランク4位浮上、日本勢歴代最高タイ
“女子テニスの8日付の世界ランキングが発表され、
 大坂なおみ(20)は前回の6位から自己最高となる4位に浮上した。
 世界4位は日本選手の歴代最高タイ記録。
 女子では1995年11月に伊達公子、男子では2015年3月に錦織圭が初めて世界ランク4位となっていた。”


大坂なおみがWTAファイナルズ初出場! トップ8で3番目の確定選手
“大坂なおみが、トップ8のみが出場できる「BNPパリバ WTAファイナルズ・シンガポール presented by SCglobal」
(WTA FINALS/10月21~28日/シンガポール・スポーツ・ハブ/室内ハードコート)に初出場することが決まった。
 フレンチ・オープン優勝のシモナ・ハレプ(ルーマニア)、
 ウインブルドン優勝のアンジェリック・ケルバー(ドイツ)に続く、3番目の出場確定選手となる。

「WTAファイナルズ出場はとても大きな成果です。
 2015年にWTAからライジング・スター(もっとも活躍した選手)として、その大きなステージに招待され、
 エキシビションマッチをプレーして自信を得ることができました。
 またシンガポールに戻り、今シーズンのトップ選手たちと戦うことを楽しみにしています」”


心配なニュースも入った

ハイチで2度の地震 計15人死亡、300人負傷
“米地質調査所(USGS)によると、カリブ海の島国ハイチで6日午後から7日午後にかけて2度、大きな地震が発生した。
 現地の報道などによると、少なくとも計15人が死亡し、約300人が負傷した。
 震源はハイチ北部のポールドペの北西19キロで、マグニチュード(M)5・9。
 ハイチでは2010年、M7・1の巨大地震が起き、30万人以上が死亡した。”

なおみちゃんも心配なつぶやきを載せていた






コメント

アスリート大進化 データテクノロジー最前線@サイエンスZERO

2018-10-12 10:00:25 | テレビ・動画配信
司会:竹内薫、南沢奈央

予録のまとめ見シリーズ


【内容抜粋メモ】

今、スポーツは、空前のデータ解析ブーム
あらゆるプレイが数値となって、戦略にも大きく影響しています

野球では、試合前からもう勝負が始まっています
対戦するピッチャーの投球を、あらかじめリアルにシミュレーションできます








今、注目を集めているこちらのヘッドフォンは、脳に電気刺激を与えて
トレーニングの効果を高めるといいます




人間の脳の研究も加速しています
無意識で動くとき、脳に何が起きているのか その謎も明らかになろうとしています

テクノロジーは、アスリートをどのように進化させるのか その最前線です




タ:最近スポーツ中継を見ていると、いろんなデータが出てきますよね

な:この間、バレーボールで心拍数とか出てました

タ:
今や科学技術の進歩によって、スポーツの世界が大きく変わろうとしています



これは世界に3つしかないボールです
この中に、傾きや、速さを検知するセンサーが入っていて
スピードや、回転数を測ることができます ちょっと投げてみましょう



実は、ダルビッシュ投手は、ストレートの回転数が1分間で2500回 全然違う

な:でも、こうやって数字で見ると、もっと投げて、速くしたいという気持ちになりますね

タ:数値目標があると頑張りがいがありますよね



こうした種目でもデータを計測するグッズが開発されているんです

例えばテニスやゴルフは、スイングスピードや軌道が分かる
スノーボードや自転車は、加速度や、位置情報が分かる

今、こうしたデータの計測がトップアスリートの世界に広がりつつあります



メジャーリーグのスーパープレイ
ファンを熱狂させるメジャーリーグのスーパープレイ
今、その凄さは、データによってより具体的に示されます

ホームランは、飛距離や対空時間、打球速度、角度まで
ピッチャーの投球は、投げた瞬間と、ホームベースを通過するときの球速の違い
野手は、ボールの落下地点まで無駄なく走れているかを示すルート効率までわかります






メジャーリーグでは、このシステムを全てのホームグラウンドに導入
フィールド内、全てのプレイをデータ化しています



(こんなにデータにするなら、CGのゲームでいいんじゃない? 予測不能だから面白いのに



「ドップラーレーダー」



これを可能にしたのは、バックネット裏に設置した「ドップラーレーダー」という装置です
レーダーの電波は、球場全体を立体的な網の目状に張り巡らされています
計測は、1秒間に4万回  1mm単位で動きをとらえます



(こんなにレーダーを浴びまくって、ニンゲンは大丈夫ですか?
 ほかにも、目に見えないだけで、あらゆる電波が無数に飛び交っているのに

『くらしにあふれる危険な電磁波』(ポプラ社)


例えば、ボールをどう見るかと言うと、
ボールが近づく場合、反射波の波長は短くなります
一方、遠ざかる場合、反射波の波長は長くなります






さらにボールの回転も分かります



画面で示したボールの場合、
ボールの上側は、レーダーに向かってくる回転となるため、返ってくる波長が短く
ボールの下側は、レーダーから遠ざかる回転となるため、返ってくる波長は長くなります

こうして、ボールの向きや回転を精緻に捉えることができるのです



「戦力外通告」を受けた投手のパフォーマンスが激変
こうした分析は、今、選手の運命をも変えています
デビューから1勝も出来ずに「戦力外通告」を受けたコリン・マクヒュー投手



そんな彼を獲得したチームは、あるデータを高く評価していました
それは、カーブの回転数



平均よりも500回転も多く、切れ味が鋭いことがわかりました
さらに投球を分析すると、他の変化球が多く打たれていることがわかりました

そこでマクヒュー投手は、カーブ主体の配球に変えてみたところ
1年で「奪三振率」が2倍以上の高さになり
3年連続で2桁勝利を挙げるなど、飛躍的に成績が向上したのです





「ピッチングデータ」を収集する最新機器
スポーツにおけるデータの活用は、アスリートのあり方を大きく変えると専門家は見ています



ベースボールアナリスト・金澤さん:
これまでは、選手の獲得のためにデータを活用することが多かったのですが
選手のプレーそのものを変えていく、選手の強化に使うということに変わってきていると思います

こうしたデータの活用は、日々のトレーニングにも広がっています




「ピッチングデータ」を収集する最新機器
小型で設置も簡単なため、大学や、社会人の野球チームが導入を検討しています

ピッチングを計測すると、その場で、球速や、回転数、ボールの変化量など
8つの項目を見ることができます




データ解析会社 ベースボール事業部・岡野さん:
プロ野球に限らず、アマチュアでも、いろんな場面で活用できると思います
さらに、画像解析もアスリートを進化させようとしています



卓球の速い球も解析可能
これまで、小さく、速く動くボールを捉えることは技術的に難しいとされてきました
それが今や、市販のカメラとコンピューターで画像を捉えることができるようになったのです









2台のカメラを設置し、卓球台の三次元画像を再現します
そして、ボールを認識させると、1秒間に60枚の画像で位置情報を捉えていきます

対象物を明るさで認識する技術を用いて、ボールだけを区別することで
リアルタイムの画像処理が実現し、ボールの軌跡から、回転数まで割り出せます






例えば、飛んできたボールがバウンドした後に加速すると「順回転」
逆に、ボールがバウンドした後に減速すると「逆回転」
この加速・減速の数値を見ることで回転数の目安を割り出しているのです

こうして、自分と対戦相手の打球速度やボールの軌道
どのエリアに飛んでくるのかまで、ラリーの情報が全て蓄積されるのです




体験した中学生:
細かいところまで分析できるので、徹底的に自分のことが知れると思いました

このシステムを体感した元オリンピック代表選手・遊澤亮さん:
こうやってデータを取っていただくと、自分の得点パターンや
ラリーのパターンが分かりやすいと感じました





データ分析が様々なスポーツを変える



専門家・神武さん
私はもともと宇宙航空研究開発機構(JAXA)で人工衛星を使って
地球の環境変動ですとか、農作物の農場のデータを取ってきたのですが

地球を対象に、人工衛星を使って地球の変化を見ることと
アスリートを対象に、人工衛星やいろんなセンサーを使って、
変化や特徴を見ることは同じではないかと考えて
スポーツ選手を対象にした研究を行っています

タ:
戦力外通告を受けたピッチャーが劇的に変わったというのはびっくりしたのですが
これからは、集めたデータをどう使うかという時代に突入するんですか?

ジ:
そうですね やっぱりデータがいっぱいあっても、
それをどう使うかというところがとても大事で

例えば、メジャーリーグで、最近「フライボール革命」と言って
今まではバッターには、多くのチームが、ボールをできるだけ
「ゴロを打つようなスイングをしなさい」と指導するチームが多かったのですが

取りためたデータを分析してみると
「フライを打つようなスイング」をしたほうがよいと分かったため
チームによっては、フライを打つためのスイングに指導を変えているところもあります

実際に、今年の6月のメジャーリーグの月間のホームラン数は1101本で、今までの記録を更新していて、
ホームランを量産するような指導法に変わってきている
データによって効果が出ている、一つの成果じゃないかと思います



バーチャルリアリティ「VR」
スポーツを支えているもう一つの大きな技術が「バーチャルリアリティ」です

スタジオに、最新のトレーニング装置を用意しました
開発した三上弾さん(主任研究員 NTT メディアインテリジェンス研究所)です





み:こちらがバッティングのトレーニングができる「VRシステム」です

なおちゃんが体験

な:球場だ 広いですね



み:
これを使うと、本当のバッターボックスの位置から、ボールの球筋を体験できます



足元を見ていただくと黒い丸が出ていると思うんですけれども、
それがおよその足の位置になっています
なので今、バッターボックスに立っている状況になっています

タ:しかも、これはピッチャーを選ぶことができるようになっているんですよね

み:
プロ野球選手、複数のピッチャーのボールを体験できるようになっていまして
今日は、則本選手を体験していただこうと思っています

タ:今一番三振を取っている人ですよね

な:どんなボールが来るんでしょう
み:まず最初は、ストレートからいきましょうか じゃあ投げます



な:怖い! 臨場感がすごいですよ パーンって音が
み:キャッチャーが取った時の音を提示しています 次は変化球いきます



な:また全然違う

み:
こういう軌道になっています
球筋は本当にピッチャーが投げたボールを計測して、
それを再現して正しい球筋にしています

タ:どんな感じでしたか?

な:
全然バットが振れなかったですね 速かったです
実際の選手のいろんな球を体験できるのは本当にいい練習になりそうですね

タ:
このシステムは、実際にプロ野球のトレーニングで使われているんですよ
どうやって使っているのか見てみましょう



この装置を導入している楽天
練習しているのは銀次選手
試合前に、対戦相手のタイミングを体感することで、初球から慣れるといいます





銀次:
前から飛んでくるボールに合わせられるのがいい それはすごく大きいです
ボールの軌道だったり、試合に一番近い状態で見られるので
こんなことしていいのかなっていうのは正直ありますw


み:
しばらく対戦してない選手のピッチャーのボールを、
あらかじめ頭の中で予想して、バッターボックスに立つのと
そうじゃないのとは全然違うんですね
これで何度もトレーニングして、打つことができるようになります

な:バッターのほうが有利になりませんか?

み:
VRは、バッターのための仕組みですけれども、
もちろんピッチャーにも、自分が投げているボールが
バッターに対して、どういう球筋かも体験できます
ピッチャーも、バッターも、データをどんどん使う時代になっています

な:これはいろんな所に応用ができそうですね

み:他の競技に関しても検討を開始しているところです



今、開発を進めているのがテニス
2人の選手がボールを打ち合うテニスは、一見、ピッチャーとバッターの関係に似ています
しかし、野球のバッティングでは、選手はその場からほとんど移動しません

一方、テニスの場合、選手はコート内を動き回ります
再現する空間は、野球のおよそ10倍にもなるんです
開発現場では、その検証作業が進んでいます





プロテニスプレイヤーのサーブを、バーチャル空間に球速や軌道を忠実に再現しました
ボールが当たると、ラケットが振動し、
視覚と触覚でテニスを体感できるようにしようとしています







(もうみんなとっくの昔から、いろんなデータ分析をしていると思ってたけど
 フィギュアスケートとかも


画像メディアプロジェクト 研究員・高橋さん:
この振動を使って、より適切なタイミングで
ボールが当たった時のフィードバックを返してあげると
より高臨場な体験が可能になると思います
こうした研究が進めば、テニス界にも革命的なトレーニング装置が生まれるかもしれません


み:
VRは、宇宙開発などでは、昔から使われていたんですね
宇宙飛行士が、普段は行くことができない宇宙空間でのトレーニングを地上で行う

最近は、バーチャルリアリティのためのテクノロジーが
安価に多くの人が使えるようになってきて
VRがスポーツの分野に大きく広がってきていると言えます

ゲームとかとは違って、実際にVRで体験したことを使って
本番でパフォーマンスを発揮しないといけないので
VRと本物の間に、小さな差でもあると、
大きなトラブルになってしまう可能性があると思っています

しっかりとパフォーマンスにつながるものを作ることが
我々のミッションだと思うし、やりがいだと思います

な:やっぱりアスリートの方って、イメージが 大事なんですね

み:
そうですね いかにイメージを体に染み込ませて
戦っていくかというのはすごく大事だと思います

タ:
また、体だけではなくて、その体を動かすのは、やはり脳
その脳を鍛えるというような取り組みもされているんです



脳科学によってアスリートの力を飛躍的に向上させる@サンフランシスコ
今、ある装置に世界が注目しています
音楽を聴くヘッドフォンのようですが、
よく見ると、頭と接する部分に灰色の突起物があります





実は、脳に電気的な刺激を与えて、アスリートのトレーニング効果を高める装置
開発したのは、ブレット・ウィンガイアーさんです




ウ:
効果的なトレーニングには、体をコントロールする脳の力を強化することが重要です
私たちの装置でそれが可能になるのです



運動するとき、脳の運動野から出た電気信号が筋肉を動かしています
しかし疲労すると、その信号が筋肉を十分に動かすことができなくなります

そこでウィンガイアーさんは、装置を使って、運動野に電流を流して
筋肉に送られる信号を強めることで、筋肉を活性化しようと考えました

(欧米の研究はいきすぎてて怖い・・・
 そこまでして勝たせたいのは、スポンサーの金絡みか
 もともと軍事の研究か
 この研究費をどこが出しているかでおおよそ見当がつくだろう

これは、20分間の刺激の後、装置を外しても、1時間ほど効果が持続します
脳からの電気信号は強いまま、結果としてトレーニング中
高いパフォーマンスが長く持続するといいます

この装置を使って、3週間トレーニングしたスキージャンプの選手は
ジャンプ時の力強さが30%近く上昇



アメリカンフットボールのD.J.キャリー選手は、
4週間で、なんと垂直跳びの記録が20cmも伸びました



ウ:
スポーツ界は転換期にあります
あらゆるテクノロジーが人間の潜在能力を最大限に引き出すのです




スポーツと脳の新しい関わり@厚木市



注目しているのは「無意識」の領域の脳の働きです

スポーツ脳科学プロジェクト 上席特別研究員 柏野さん:
高いパフォーマンスを出すためには、体が必要なのは間違いない
ただ、闇雲に筋肉を鍛えればいいかと言うとそういうわけでもない
いかに体を最適に操るかという部分なんですよね

例えばバッティング
ピッチャーが投げたボールがバッターに届くまでの時間は約0.5秒



この瞬間に、打者は脳内で投手の動きを見る、球筋を見極める、バットを振る
という複雑な情報処理を行っています
しかも、このプロセスは一瞬のため、ほとんどが無意識に行われていると言います




この無意識の秘密を調べる実験
画面に丸いターゲットが現れ、それに応じて手を動かすというものです





実験では、バッターにターゲットとは逆方向に手を動かすように指示します
この時の手の動きを見てみると、左にターゲットが現れた時の手の反応です



研究者が注目したのは、ターゲットが出現してから0.2秒以降のところで
一度、左につられた後に、指示されたように右側に向かっています





この0.2秒あたりの動きが、体の無意識の反応です
ここが重要だということが分かってきました

大学野球部のレギュラーと、補欠を比較してみたところ
レギュラーのほうが、反応までの時間が、およそ3.5%短く、
加速のピークも約4割ほど大きかったのです



トップアスリート、特に優れた人を分析した時に
こういうところが優れていると分かってくれば
そこに向けて、効率的に関係するところを鍛えていくことができる可能性がある


な:脳を研究すると、目で見てわからなかった選手の優れた特徴が分かってくるんですね

み:
スポーツをやっている間に、どういう動きをしているかというのは
まだ解明されていないので、すごくホットトピックだと思います

タ:
子どもの頃に、練習した逆上がりですけど、
あれが初めてできるようになった時って、
別に直前と直後で筋力が増したわけじゃない
あれも、結局、脳が体の動かし方をうまく命令できるようになったということなんですかね?

み:
きっと何かしらの、脳に達するインプットがあって、
無意識のうちにできるようになったのではないかと思います


な:脳に電流を流すのは大丈夫なんですか?

み:
脳に刺激を与えるということが、どの程度まで行っていいのか
また、副作用に影響する可能性、刺激を与え続けることで
だんだん脳が刺激に慣れてしまうこともあります
やはり可能性と課題を常に考えながら進めていくことが大事ではないかと思います


な:
こういうスポーツへの脳科学的なアプローチ
今後は、どういうことを期待されてますか?

み:
今まで、体のフィジカルやテクニックのスキルに
いろいろなテクノロジーが使われてきました

「心技体」の心 こころと脳は、非常に関係するところがあるので
脳科学の成果が「メンタルトレーニング」につながるなど、いろいろな広がりがある

まず、脳科学がスポーツにどう役立つのか研究しながら
それをどうスポーツのルールの中に入れていくかを考えるのが第一であり
可能性はいろいろあるのではないかと思っています

世界のトップレベルの競技に、いろんなテクノロジーが貢献する
それを我々は、実際に東京オリンピックで見ることができるので
すごく期待することが多いと思います

今回は、トップアスリートとかプロ野球選手を対象に使われているというのを話してきましたけれども、
もう小学校で、スポーツを始めた瞬間からテクノロジーを使って
「自分に向いているスポーツは何か?」とか
「どうやってトレーニングをしていくと、より速く、高く、上手になるのか」を考えたり

そういう選手がトップアスリートになったり、コーチになったり、監督になったりすることで
もっともっと色々な可能性が生まれてくるんじゃないかなという風に思っています


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