二年前はいろいろな湿原でワタスゲの景観が素晴らしいという話を耳にしましたが、下屋敷湿原もまさに桃源郷。これほどのワタスゲ群落を見たのは初めてかもしれません。風もなく本当に穏やかな日でした。ちょうどお昼の時間でしたから、狭い木道に座り込んでおにぎりをほおばりました。この年は前年の大雨で林道が崩壊していて車が入れないという話でしたから入山車は皆無のようで木道を占拠してもとがめられることはありません。ちなみに、この時はごく一部の人しか知られていない登山道を地元の人の協力を得て約1時間ほど歩いて入山しました。
今年の様子です。季節は6月下旬。昨年が7月の頭でしたからほぼ一週間くらい早いタイミングでしたが、今年もワタスゲは健在でした。ただ、今回は雨模様の天候で先回のようなすべてに満たされた状態ではありませんが、これはこれでいい趣でした。湿原を漂う霧の景観もいいものです。
気がつけば師走も半ば近く。この冬は雪が多いのか少ないのか・・。ここ1週間は冬とも思えない気候が続いています。晴れると家に閉じこもっておれなくなる気持ちなのですは遠い山々は白くなっています。すでに、散策する季節がすぎて、冬ごもりの態勢にはいっていますからタイムリーな話材はなかなか得られません。そこで、しばらくはいままで載せてこなかった資料を元に日々のブログを更新していくつもりです。
最初は小松原湿原の記録から紹介していきたいと思います。小松原湿原は越後の奥座敷とも称していいかもしれない、知る人ぞ知る佳境です。津南町の奥、苗場山の西側に位置する尾瀬に引けをとらない美しい湿原で、口づてに広がっていますから行かれた方もおられることでしょう。ただ、アプローチが長く到達するまでに多大なエネルギーを使い果たしてしまいますからごく限られた人の桃源郷になっています。地元の人もむしろ観光地化しないことを喜んでいるふしがあって宣伝にはあまり力をいてていませんね。荒れた道路も修理は後回し(予算がないという理由で)。利便性は一向に改善しません。
最初は小松原湿原の記録から紹介していきたいと思います。小松原湿原は越後の奥座敷とも称していいかもしれない、知る人ぞ知る佳境です。津南町の奥、苗場山の西側に位置する尾瀬に引けをとらない美しい湿原で、口づてに広がっていますから行かれた方もおられることでしょう。ただ、アプローチが長く到達するまでに多大なエネルギーを使い果たしてしまいますからごく限られた人の桃源郷になっています。地元の人もむしろ観光地化しないことを喜んでいるふしがあって宣伝にはあまり力をいてていませんね。荒れた道路も修理は後回し(予算がないという理由で)。利便性は一向に改善しません。
私はもう何回も足を運んでいます。はっきりとした回数は分かりませんが、20回は下らないと思います。苦い経験もあって、子供たちを連れてきたときは危うく遭難騒ぎになりそうになったこともありました。しかし、大半は至福満ちた癒し時間でしたね。じつは近年4年連続で小松原湿原に行く機会に恵まれましたからそれなりの資料がたまりました。いずれも6月下旬から7月で同時期ではあるもののその年によって微妙に観るものが異なり自然の奥深さを感じています。
小松原湿原は三層になっている湿原で、下から下屋敷(下の芝)、中屋敷(中の芝)、上屋敷(上の芝)という名前が付けらていて下屋敷から中屋敷の間がやや傾斜のきついブナ帯が広がっています。私まだこの木道が敷設されてないころからこの地足を踏み入ています。敷設された木道も今では朽ちてて再度敷設しなおさないといけない時期にはなってますがこれも予算の関係で見通しはたっていませんね。最初来たときがおそら20代前半それからかれこれ半世紀。この間あまり湿原の状態は変化が無いように感じています。尾瀬ほどの乾燥化が見られません。訪れる人の多さもその一因かもしれませn。
アザミの仲間は私にとってはかなり難物で見えるようで見えていない一群なのですがめげずに挑戦し続けています。携帯的には一応ナンブアザミに見えます。場所的にも許容範囲でしょうか。2m近くの大株で湿原に向かう道沿いに点々と自生していました。
ナンブアザミに並んでさらに切れ込みの深い個体がありました。ここまでくるとトネアザミにしたくなります。幾分個体は小さめでとにかく葉の切れ込みが大きく今まで観てきたトネアザミに似ています。場所的にもトネアザミがあってもおかしくない地域とも考えられます。詳細な識別点が理解できていないためかなり印象的であてずっぽうでしかないのですが?をつけながらもトネアザミにしておきたいと思います。
別の個体です。切れ込みが印象的ですね。どうもナンブアザミとトネアザミが生育していてその雑種ができている地域とすると多様な葉の変異があることの一つの説明にはなりますが、アザミの専門家でもないのでそこまでは言い切れませんね。
山奥で見かけるガンクビソウでないガンクビソウの仲間があり、持ち帰っての調べでいわゆるガンクビソウと判断しました。新潟県内では個人的には一度も見たことはなく、持ち合わせの県内の植物に関する資料にも載っていないのですが、主に太平洋側なのでしょう広く本州以南の山地に生育するとあります。山地といっても玉原湿原はほとんど新潟に近い位置になりますから、新潟県内にないとするとなかなか興味深いことになります。