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お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

スケバン刑事 - 80's Movie Hits ! -

2013-05-07 | 80's Movie Hits !

- 80's Movie Hits! - 目次はこちら

■楽園のDoor/南野陽子
from「スケバン刑事」(1987年・日)

監督=田中秀夫
主演=南野陽子 相楽ハル子 吉沢秋絵 伊武雅刀

 ナンノ(この呼称が通ずるのは世代高め?)は80年代後半に大活躍したアイドルの代表格。富士フィルムやグリコのCMでの笑顔は誰よりも輝いていた。あれで惚れた男子諸君もいたことだろう。ブレイクした頃、アイドルとしてはやや遅咲きだの何だの言われたけど、あの笑顔を見ればそんな声もどこへやら。85年のミス・マガジンに選ばれ、同年「恥ずかしすぎて」で歌手デビュー。そんな美少女がまさかアクションに出演するなど誰が考えていただろう。

 「スケバン刑事」は80年代にフジテレビ系で放送されていたアイドルアクションドラマ。つーかアクションと呼べる代物ではなかったが。和田慎二の原作は子供の頃に読んでいて、あのハードな雰囲気が何となく好きだったのだが、ドラマの方は原作とは全くかけ離れた内容で、シリーズが進むにつれてどんどん荒唐無稽になっていく。不良っぽさからは縁遠いイメージの斉藤由貴が、学生捜査官の主人公麻宮サキを演じたファーストシリーズは、どことなく悲壮感が漂って面白かったものだ。我らがナンノが二代目を襲名するセカンドシリーズは「スケバン刑事ll 少女鉄仮面伝説」。幼い頃から鉄仮面を付けられて育った高知県出身の少女・・・という設定が既に無理があるのだが、それでも強引に物語は進行するから、笑っちゃいながらも毎週見ていたなぁ。ビー玉お京(相良晴子)や矢島雪乃(吉沢秋絵)と共に戦う姿、素敵でした。ナンノの決め台詞は、当時「鬼龍院花子の生涯」で流行となった高知弁で、「おまんらゆるさんぜよ!」。桜の代紋がついたヨーヨーを武器に悪に立ち向かう。「頬に風が当たっちゅう・・・」や「何の因果かマッポの手先・・・」という台詞も最高。

 TV人気もあって製作された劇場版「スケバン刑事」。伊武雅刀(怪演!)扮する悪党は、不良男子学生を殺人マシーンに育てクーデターを企むという役柄。そこから逃げてきた杉本哲太を助けたサキは、「地獄城」で戦いを挑む。仲間二人や三代目サキ(浅香唯)と共に戦うクライマックス、ヨーヨーでヘリコプターを撃墜するという名場面?も楽しい。TV版とは違うおどろおどろしさが全編を包む。監督の田中秀夫氏は東映戦隊ものから監督のキャリアが始まった人。操られる男子学生たちの動きは、まるで怪人、はたまたゾンビ。エンディングで生還を果たしたナンノに観客が安心した後、主題歌「楽園のDoor」が聞こえてくる。来生たかお作、ミディアムテンポの哀愁漂うメロディー。後に来生氏によるセルフカバーもリリースされている。僕はナンノのシングル曲の中でもかなり好きな一曲。ナンノのサキにはもう会えないんだな、と残念に思った輩も多かったことだろう。

 ナンノは東映の看板女優の一人として銀幕を飾ることとなる。大和亜紀原作の「はいからさんが通る」「リンデンバウム 菩提樹」と主演作が87・88年と続いた。その後数本を経て92年、ファンには衝撃だった「寒椿」へ。僕は当時試写会のハガキを手にしたが、結局行けなかった。ファンとしては見てはいけないのでは・・・そんな思いがあったのだろうか(ウソウソ)。さて、東映に是非やって欲しいのは、「極道の妻たち」にナンノを出演させて「おまんらゆるさんぜよ!」を再びやってもらうことだな(笑)。それにしても「千年の恋 ひかる源氏物語」の朧月夜はよかった。

映画『スケバン刑事』 予告編


※南野陽子の歌が流れる主な映画
1987年・「スケバン刑事」 = 楽園のDoor 夜の東側
1987年・「はいからさんが通る」 = はいからさんが通る 雨のむこうがわ
1988年・「リンデンバウム 菩提樹」 = あなたを愛したい 天使のアーチェリー

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