今年も炎天下の春野ふれあい公園で行われた「オールドカーin K'zROAD」におもむく。会場に着くや最初に注目してみたのが、イギリスの「オースチン・セブン」のスポーツカーだった。このタイプは1934年製の希少価値あるもののようだ。アメリカのフォードと並ぶ現在の乗用車大衆化の先鞭となったタイプの車だ。また、この同一モデルから多数のモデルが派生していったタイプとしても際立っているという。
オースチンセブンは、戦前イギリスで最大生産数29万台(1922-1939年)を生産するなど、大英帝国の技術力を世界に誇った。第一次世界大戦のときは2500人だったオースチンの従業員が22000人になるほどの特需・隆盛を誇示したが、現在では中国の「南京汽車」が商標権を保持するにいたる。
フロントエンブレムには、イギリスらしい翼と自動車のハンドルをドッキングしていて自動車に賭ける夢が表現されている。2014年11月には、オースチンセブンだけが集まる第1回目イベントがトヨタ博物館駐車場で開催された。そういえば、昔のニュースや映画にでてくる乗用車はクラシカルな「セブンタイプ」だった気がする。