昨年、コスモスの種まきをした。そして今年になって、そのこぼれ種から推定200本以上の苗ができていた。歩道などに芽が出てしまった苗を抜いて、先月中旬ごろ植え付けを始める。それだけでも100本近くはあった。
コスモスは、和名を「オオハルシャギク」(大春車菊)という。「ハルシャ」とはペルシャのことだが、要するに幕末に外国から来た植物という意味らしい。
そのコスモスが早くも開花した。コスモスは一年草で、背が高くなって倒伏することも少なくない。そのため、今までコスモスを育てることはしなかったものの、こぼれ種ができることで宿根草と同じ効果があることが分かった。そしてまた、花の凛とした姿や色遣いの魅力を見直すことにもなった。
コスモスは、さだまさしが作詞作曲した「秋桜」で、コスモスを初めて「秋桜」と表現したことでも有名だ。山口百恵のヒット曲でもある。「淡紅(ウスクレナイ)の秋桜が秋の日の 何気ない日溜まりに揺れている」という低いメロディの出だしから、「こんな小春日和の穏やかな日は、あなたの優しさが沁みてくる」のメロディのなってくると、ぐっと涙腺を刺激してくる。さだまさしの詩人らしい感性の豊かさがさざ波のようにやってくる。
また、この歌をウクライナ出身の歌手ナターシャ・グジーが、ウクライナの民族楽器パンドゥーラで奏でながら「秋桜」を歌っている。その透明な歌声も見逃せない。グジーはさだまさしのカバー曲を多く歌っている。音楽を通してウクライナ支援活動もすすめているグジーさんを、マスコミはもっと放映していく感性がほしい。
「何気ない日溜まりに揺れている」コスモスと平和ボケした似非平和の世界(コスモス)とが混淆する日本のいま。