山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

河原の残骸を生かす

2022-12-21 20:59:24 | 出会い・近隣

 先日、近所の方から声がかかった。「河原の整備をしていたら流木が大量にあり、丸太も伐ったけど、使ってみる?」ということだった。二つ返事で近くの河原に直行する。すると、山のような流木と伐採された丸太が山積みされていた。一緒にそれらを車に運びわが家に運搬した。

           

 お昼を過ぎたので缶コーヒーとポテトチップで小休止。台風15号の猛威は大量の流木を流したのがわかった。彼は一人で河原の清掃を自主的にやっている。それは、子ども時代、ここで親友と遊びまわった世界だったからだ、という。それが現在の自分を形成していたのを痛感し、それで、だれも振り返られなくなった荒れた河原の整備を始めたのだ、という。

           

 彼は、流木を集めただけでなく、河原に繁茂していた雑木をチェンソーで伐り始めてもいる。数年がかりから始めていたので、河原がずいぶん明るくなり見通しもよくなった。むかしの景観に近づいたという。地域とともにあった川は今では抽象的な存在となった。豊穣な想い出の世界は今や存在感の薄い遠い世界となった。

  

 そんな川からの「贈り物」を生かそうと数人の親子が集まる。流木は今月末に行われるプレイパークの焚き火に使われる。もちろん、きょうはそれを使ってミニパーティーとなった。遊びの天才の子どもたちはわが家の倉庫周辺の暗く狭いスポットで探検ごっこ・お化け退治・子どもだけのお食事会・氷焼きなどを次々具体化している。そこにはゲーム機もおもちゃもない。田舎そのものを遊びと空想の世界にしている。

 そんないきいきした子どもたちの姿を見ながら、おとなは流木の焚き火を囲みながら焙煎したハブ茶・ハト麦茶そしてコーヒーをはじめアウトドア料理を楽しむ。焼き芋・豚汁・イワシ・ギンナン・餃子・エビ・ウィンナーなどが熾火の焚き火や七輪の上に乗せられていく。コロナ下でも他人の子どもの保育をしあっている親たちのつながりの深さが伝わってくる。

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