「温暖化」とはいいながらも、畑の野菜のいくつかは霜でやられていた。そこで、気になっていたエゴマ・エビスグサ・ハトムギをあわてて収穫する。すべて、畑の界隈で野生化しているつわものだ。ハトムギだけはそのこぼれ苗を畑に移植したら、見事畑の入り口がジャングル状態になってしまった。畑に行ったときはかき分けたりくぐったりしながら突入しないと畑に入れない。
9月には青かったハトムギの実が、10月中旬には黒くなってきた。しかし、白や緑の実があったりしてまばらなだ。収穫のタイミングが難しい。この黒い実が7割くらいなら収穫だが。畑の外にも野生化しているので、場所によって成長具合が違っているので収穫の判断がいつも迷っていた。
足踏み機と唐箕を今年初めて使用する。バケツ一杯分の実が収穫できた。すぐに、「唐箕」で実とゴミとを仕分ける。しかし、唐箕もガタがきていてその振り分けが不十分だった。しかも、熟していない緑や白の実も除去しなくてはならない。去年は15粒くらいの種を撒いたら、こぼれ種がかなり芽を出して、実を数十倍にしてくれた。それはハトムギの生命力の確かさを証明するものだ。
外皮を剥いてご飯といっしょに炊きこみたいところだが、その外皮を除去する機械がない。とりあえず、実を焙煎してハト麦茶をやるのが順当だろうということになる。
次に、ハブ茶原料の主要食材のエビスグサを収穫する。こちらは畑で勝手に成長してしまったものだ。人間の手で移植や肥料を一切やらずに、すべて自前で実をつけたのが素晴らしい。ただし、一週間ほど収穫が早かったようでカラカラと莢の中の実が鳴らない。
したがって、すぐ実を採らないで天日干ししたほうがいい。何事もあわてると判断が狂うことになる。というのも、足踏み機や唐箕をごそごそ出すのに手間がかかるので、一気にやろうというこちらのやましい焦りが玉に瑕だ。また、エゴマの収穫もしたが、こちらは反対に収穫が遅かった。来年はエゴマのこぼれ種で悲鳴を上げるかもしれない。
アウトドアの達人からいただいた足踏み機を頑丈に修繕したのはいいが、重くて一人では持ち上げるのが大変だった。つい数年ほど前なら持ち上げられたのに。後期高齢者に指定されてしまったからだろうか。
「エビスグサ」の実を焙煎してお茶にする。麦茶より味が濃厚なのでハトムギとブレンドして飲むとうまい。エゴマの種はそれより小さい。ここから油が採れるというが本当かと思ってしまう。エゴマもフライパンで焙煎する。それをすり鉢でつぶしてゴマと同じようにして食べる。ご飯・おにぎりやホウレン草などのおひたしにかけるとコリコリして、得をした気分になる。これからがより地道な作業工程に突入することになりそうだ。