先月末に、ニンニクを収穫してそれを軒下に吊るす。梅雨や台風がやってくる前だったのがよかったー。いつもの軟腐病の病害もわずかだったのでホッとする。足腰が悪くなってきた和宮様をフォローしたのは2年ぶりにやってきたご息女の次女だった。
今年のニンニクも青森県田子町(タッコ)の「福地ホワイト六片」の品種。田子町は農家の出稼ぎをなくすために全町あげて着手し、痩せた火山灰地に畜産で出た堆肥をまぜて土壌改良したものだ。隣の福地村の品種を選択して一本化したのも成功の秘訣だ。価格が高いのが玉にきずだが、町民の地道な努力は讃えたいところだ。
ニンニクは紀元前から古代エジプトなどですでに栽培され世界に広まった。日本では飛鳥・奈良時代に伝来されてはいたものの、仏教の関係で爆発的には広まらなかったようだ。つまり、山寺でときどき見聞する石柱の「不許葷酒入山門」(クンシュサンモンニイルヲユルサズ)のように、強壮作用による煩悩の増長を戒めたものだ。
ニンニクの利用については、黒ニンニクを中心にいただいている。黒ニンニクにしておけば利用が一年中できるのがいい。朝食にひとかけらいただくのがルーティンワークとなる。黒ニンニクは2004年ごろから急速に広まり最近はリーズナブルな価格でも販売されている。ちなみに、青森産のニンニクは国内生産の70~80%を占める。
さらに、ここ数年の朝食はガーリックバタートーストともなっている。今のところ、バターにニンニクを入れているが、ハーブなども活用してはどうかと思っている。また、パンは白い食パンより全粒粉や石窯パンなどがぴったりだ。とくに石窯パンは火で焼くのではなく熱した石の遠赤外線の輻射熱で焼いているので、旨味も食感も一味違う。