4本入りオクラのポット苗が超値下げされて50円だったので、2ポット買ってきた。期待していなかったがそれが立派なオクラに成長して、見事「丸オクラ」の収穫となった。今は隔日ごとにオクラの収穫が始まっている。しかし先日、その約半分の苗が葉っぱごと食べられていた。またまたシカにやられたのだった。
当局によれば防獣柵の弱いところから侵入したらしい。ポールとネットだけだと体で突入され乗り越えてしまう。力で侵入するのはご法度にしているわが国・わが家であるが、世界はそう甘くはない。とにかく、防獣柵に横棒があるかないかが運命の分岐点なのだ。さっそく防獣柵の補修にはいる。
葉のないオクラの枝は無惨だが、オクラも黙ってはいない。一週間後にはなんとか芽を出して、生きることをめざしている。苗によっては実をつけていた。さっそく、それが食卓に登場、その旨味を引き出すべく和宮様が腕を振るっていただき、僭越ながらご相伴させてもらった。
いっぽう、無事だった残りの苗の葉には、「ハスモンヨトウ」の幼虫が葉を食べていた。不思議なものでオクラがあると必ずと言っていいほどやってくる常連だ。農薬を使っていないので手動で捕まえるしかない。大量発生すると葉が無くなってしまう。
オクラへの来訪者には、イチモンジセセリがいた。雄雌はよくわからないが、きっとデート場所として使っていたのかもしれない。そのためか二頭のセセリチョウはしばらく葉の上から離れなかった。花の蜜を求めてやってきているのは違いないとは思うけど。10本たらずのオクラにこれだけ訪問者が多いのに感心する。オラはほとんど畝を歩き回っていないのに生き物の世界がこれだけ豊富であるのがわかる。
しかもそこには、やってくる昆虫を捕獲しようとする足の長い小さなクモがいた。模様からジョロウグモかと思ったが、縦状の黒線のある「チュウガタシロカネグモ」(中型白金蜘蛛、アシナガクモ科) のようだった。腹が銀色・白金というが黄色に見えた。このクモを触ると縦線模様が太くなるという。シカの食害には閉口したが、昆虫の世界は多様で、ある意味ではホッとできる空間でもあった。