春めいてきたこのごろだが、体がついていけない。ウダウダしながら、なんとか畝立てして黒マルチをセットしていくのが日課だ。そんなとき、コンクリートの道にテントウムシが歩いていた。「今年最初に出会ったテントウムシだ」とまずは写真を撮る。しかし、画像を見たらどうも変だ。
近づいたら急に固まって動かない。「擬死」というやつだ。テントウムシの斑紋に似たものがあったが、どうも違う。しかも、「点刻」という凹状のスジが並んでいるのはテントウムシには見られない。そこで、小学生向けの図鑑で調べたら、イタドリを食草とする「イタドリハムシ」(ハムシ科)であることがわかった。
しばらくしたら、擬死から蘇ってノコギリ状の髭が見えてきた。こうなると、テントウムシではないことがわかってくる。テントウムシはアブラムシを食べるが、イタドリハムシはイタドリやギシギシなどを食べ、野菜を食害しないのがいい。平和主義者・イタドリハムシの生き方に共感できるというもんだ。ただし、なぜ点刻があるのか、ノコギリ状の髭がなぜ必要なのか、わからないことだらけだ。人間の生活に大きな影響力がないので研究もされていないらしい。
そして、ヒメコブシの大木が見事に満開となった。