山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

朝霜や藁家ばかりの村一つ 子規

2016-01-18 19:27:35 | 風景
 このところ朝起きるのが辛い。
 といっても、水道は出るし、お湯も出るし、お膳布巾も凍ってないだけでも良しとする。
 ちょびっと雪がふったのに、麻痺してしまう東京の脆弱さを思えばストレスもない。

    
 8時前の茶畑はすっかり霜が占拠してしまう。
 陽があたってくると茶畑のあちこちから湯気が立ち昇るのも見ものだ。
 駅に群がって遅れた電車を数時間も待つのを考えればなんと穏やかな光景だろう。

                            
 子規の俳句にある「わら家」はさすがに近所からは淘汰されているが、ひと気のない過疎の現実は「ひとつ」。
 そうして、「自然」と向き合いながらその恵みと痛みを共有してきた。
 桃源郷とは、そういう豊かさと厳しさとが同居している世界なのではないか。

           
 
 茶畑も雪や霜の鍛錬を経てこそ、旨みを少しづつ増殖していき、春を迎えるのだ。
 冬があるから春がある。
 あたりまえのことだ。
 が、自然を崇敬するとは自然の厳しさ・残酷さをも含めて感謝すること。

 そうして、おろおろと体を動かす。
     
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