石碑調査(栃木県限定)と拓本等について(瀧澤龍雄)

石碑の調査(栃木県内限定)を拓本を採りながら行っています。所在地などの問い合わせは不可です。投稿は、実名でお願いします。

前回ご紹介の「水戸部翁碑」の銘文、其の後こころを入れ替えまして、書家の文字に準えて作成しました。

2021年07月20日 | Weblog

内容は前回に少し記しましたように、私にとっては碑文調査に対して悩みましたついでに、いつものように銘文清書も単なる現代明朝体で記して掲載しました。しかし考えてみると、これを依頼された書家には何の責任もないことであり、この時代の名を成した書家が揮毫しているのでそうそう無偈にするわけにも行かないと反省し、約5日間を掛けてもう一度初めからやり直して、銘文を書き換えました。やはり、今回の方が見ているだけでも気分が良いです。その後の問題としては、結構な数で異体字を使用しているのでそれをどう処理しようかと思案中です。そのためと語彙説明を加えたにしても、それだけで新たな1ページを使用するのも面倒だと次に進めなくて困っています。いずれにせよ、書家の文字に準えて作成した銘文を御笑覧下さい。

コメント

一か月遅れで、栃木県藤岡町の調査済み石碑の内の1基をご紹介

2021年07月13日 | Weblog

藤岡町へは6月に3回入り3基の石碑を調査しましたが、その後は昨年から始めた佐野市田沼町の庚申山調査も終了し、ようやくその報告書作成に入って約3週間、それも先週に終わりました。そして今週から、藤岡町の調査済み石碑の清書に取り掛かれました。今回は、撰文者の森保定を纏めるための石碑調査なので、今回ご紹介する石碑には悩みました。その悩みとは、私の調査すべき石碑の範疇からは遠く外れているからです。直言すれば、私の石碑調査対象外なのです。それでも、撰文者が森保定とあらば彼の石碑を纏め中の私としては無視するわけにもいかず悩んだのですが、その石碑の篆額揮毫者と銘文揮毫者が素晴らしい人なので、その意味で後世に残す価値があると再判断して丁寧に、高い画仙紙を使用して一日がかりで手拓しました。石碑の設置場所が酷く、太陽は全く入らない藪の中なので、やぶ蚊はワンサカ、写真は上手く撮れなくてひどい目にあいました。
一枚目は、全景写真です。
2枚目は、いつものように銘文です。しかし今回の銘文は、いつものように碑面に穿たれた文字形を無視して異体字を除いてはみな、現代明朝文字をそのまま使用してしまいました。銘文書家のことを思うと、いつものように作りたかったのですが、どうにもその作業中に銘文内容の方へ目が行ってしまい、その努力に水を差されてしまう虚しさを感じたからです。
3枚目は、手拓画像です。語彙説明箇所には、撰文者に申し訳ないのですが省略し、書家の使用した異体字を中心にして纏めました。語彙説明も、面白い箇所もあったのですが、残念です。余りにも内容のない銘文だからです。



コメント