石碑調査(栃木県限定)と拓本等について(瀧澤龍雄)

石碑の調査(栃木県内限定)を拓本を採りながら行っています。所在地などの問い合わせは不可です。投稿は、実名でお願いします。

中国の楊覚三、詩佛老人大窪行、大橋順(訥庵)、大竹培そして石工の窪世祥が関わった墓碑のご紹介

2019年09月18日 | Weblog

今回は、栃木県足利市のお寺さん墓域に見る「近藤兵助芳寛墓」とある墓碑紹介で、弘化四年に建立されたものです。下段に掲載しましたように、この墓碑両面に銘文がありますが、その銘文内容が何とも「墓碑」としては変わっていて、故人の経歴などは何も記されていないという、墓碑と言うには苦しいものです。しかも墓表と碑陰では、その書かれた年代に差があることです。私的には、そこに出てくる「楊覚三」なる人物の経歴がほとんど分からないのが一因かと思っています。大橋順によって書かれている内容は、珍しく難しいところもないだけに、こうしてすべての清書が終わった今でも、今一つ何か釈然としない思いがある墓碑でした。ご覧になられる皆様も、ぜひそこのところに注目していただきたいと思います。それでは、今回は5枚の画像を一気に掲載しました。なお読み下しは省略して、その分を最後の語彙説明を順を追って銘文と一緒に読めば、多分意味は分かるかと易しいものも馬鹿丁寧に書き連ねました。これもお笑いください(笑)

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今回は、撰文が大橋訥庵で揮毫者が大竹蒋塘(大竹培)による、個人墓碑銘です

2019年09月07日 | Weblog

暫くぶりに、この石碑の前に立ち眺め、碑面に触れてみたところ、一部箇所に空洞が出来ているのを発見。あと数年で、間違いなくこのところから割れてある日突然剥がれ落ちるだろう。当然、銘文の一部は読めなくなる。そうなってから、やれ拓本を採っておけばよかったと後悔する前に、今回は手拓予定の石碑を後回しにして早速この石碑から手拓することにした。そして採り終えて一安心して思うのは、全国にも今や数えるほどになってしまった石碑調査者は、この石碑の存在を後になって訪ねても、その時は後の祭りで銘文一部が欠けているのではないかと思う。もし、そんな御仁がおりましたら、今の内にこの石碑拓本を採ることをお勧めします。なお今回も、前回同様に銘文一部の読みに自信がないところあり。

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