一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

小池真理子『死の島』 ……“死者のための島”へ小舟を漕ぎ進む男の物語……

2018年05月02日 | 読書・音楽・美術・その他芸術
『死の島』というタイトルで思い出すのは、 スイス出身の画家アルノルト・ベックリン(1827年~1901年)の代表作「死の島」だ。 墓地のある海上の小さな孤島をめざし、 白い棺を乗せた小舟が暗い海原を漕ぎ進む…… 不気味な絵だが、 ベックリンは、1880年から1886年の間に、この謎めいた主題で繰り返し作品を描いている。 (理由は長くなるので割愛) 1.1880年5月(111 x 115 . . . 本文を読む