一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

朝駆け「天山」 ……刻々と変化する、幻想的で神秘的な御来光を楽しむ……

2023年12月03日 | 天山・彦岳


12月2日(土)

昨日は、少し雨が降った。
〈天山では雪だったかもしれない……〉
そう思うと、無性に天山に行きたくなった。
陽が差すと雪は解けてしまう。
で、天山に朝駆けすることにした。

天川登山口駐車場に着くと、1台の車もなかった。(まあ、そうだろうね)
嬉しい。
ヘッドランプを装着し、出発。(フラッシュ撮影)


歩き始めてすぐに、雪が少し積もっているのを確認できたが、
暗いので下山時に撮影することにする。

いつもの場所でパチリ。
「晴れ」の天気予報だったけれど、雲が多いな~


明るくなってきた。


もうすぐ山頂。


天山山頂に到着。


うっすら冠雪している。


誰もいない。
(この日は下山するまで誰にも会うことはなかった)


北の空、


西の空は、雲に覆われていた。


南の空から、


東の空へは、帯状の黒雲が伸びていて、
御来光が拝めるかは微妙なところ。


と、その黒雲の下の方に、小さな光が生まれた。(写真中央)


おっ、太陽だ!


こんなところから出てくるなんて……ちょっとビックリ。


心配していただけに、御来光を拝むことができて嬉しい。


素晴らしい。


と、喜んだのも束の間、その太陽も、上に黒雲に消えていく。




でも、その消えていく様子がとても美しかった。






やがて、完全に姿を消してしまった。








そして、立ち去ろうとして、数歩歩き、
振り向くと、太陽が再び姿を現した。


二度目の御来光。




幻想的で、神秘的な光景。




感動。




美しい日本画の掛け軸を見ているような体験であった。




山頂に戻り、


下山開始。


水溜りに張った氷や、


プチ氷瀑、


そして、道標の上の雪、


ミヤコザサの上の雪、


木々の上の雪など、
登りのときに(往路で)暗くて見えなかった風景を楽しみながら下って行く。


登山口へ戻ってきても、(私の車以外)1台の車もなかった。


秋の花も終わり、県外からの登山者も減り、
やっと「私の天山」が還ってきた。

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