鎌倉時代後期の建築と言われる「鐘楼」は重要文化財に指定されている。下層は白壁の「袴腰造」で見応え抜群だ。
奈良の東大寺で見たような建築だと思ったらやはり「校倉造」だった。この「経蔵」の右脇近くに石碑が2本建っている。
左側が「紫式部供養塔」、右側が「芭蕉の句碑」である。「曙はまだ紫にほととぎす」という句を声に出して読んだ私は平成20年の正月を思い出した。
JR京都線に乗って「長岡京駅」を通過する頃にちょうど夜が明け始めた。地平線から太陽が顔をのぞかせる前、分厚い雲が浮かんだ空が紫がかって見えたのである。古典に描かれた「幻想的な世界」は今でも京都~滋賀辺りで目にすることができる。あの時ほど「旅をして良かった」と思ったことはない(笑)