カメラのバッテリーを充電して傘だけ持って彦根市城町へと出掛けた。冬の肝試しというのは結構きついものがある。彦根城町郵便局に辿り着くまで何度も道に迷い往生した。郵便局の対面に彦根藩の「牢屋跡」を示す石柱が建っていた。周辺は真っ暗で大層気味が悪い。
石に大きく刻まれた「長野義言 宇津木六之丞 斬首之処」の文字。水戸のテロリストによる井伊大老暗殺から2年後、ブレインだった長野主膳義言の運命は大きく変わることになった。反主流派が藩の中枢に返り咲き先の責任を長野に被せて難を乗り切ろうとしたのである。長野に続いて宇津木景福(六之丞)も粛清の対象となった。
牢屋があった場所は湖東山善教寺の東隣である。詳しい位置は彦根城博物館のホームページにアクセスし「彦根御城下惣絵図」をクリックして調べることが可能だ。石柱の隣に祠があり城山地蔵尊と義言地蔵尊が祀られている。長野は牢屋前で首を刎ねられたとする説が一般的だが、
沼波の御仕置場である可能性を指摘する研究者もいることを付け加えておく。
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