寮管理人の呟き

偏屈な管理人が感じたことをストレートに表現する場所です。

料理と栄養学

2010年05月31日 | 日記
長く続いているだけで年々劣化する某料理番組。「××博士」の肩書きを持つオバサンが「これは体にいいんですよ」としたり顔で話すのを見るたびに私は吹き出すのだ。順番から言えば重要なのはまず「おいしい」ということである。「栄養学的なこと」はそのあとについてくるものだ。

つきぢ田村の三代目が糖尿病患者の食事で「これは絶対に駄目」と好物を止められるのは非常にストレスがたまるということを書いておられたのを思い出す。好物(体にとっては好ましくないもの)を食べたら数日間は質素な食事に切り替えて運動もするようにした方が逆に体調がよくなるという内容だったと思う。要するに食事制限を行う際にも「メリハリをつけること」が重要なのだ。

魯山人が小理屈をこねる料理研究家を鼻で笑っていた理由の一つは、彼らがプロの(低レベルな)模倣で終わっていたためだろう。口の悪い老人は「少しは機転をきかせろ」と言いたかったのではないか。

下らないお説教を金を出して聞かされるくらいなら、無料の「おしゃべりクッキング」を見た方が余程ためになる。後者には生きてゆく上で必要な「知恵」がいっぱい詰まっている。単に「目新しさ」を追い求めるのではなく「基本」をしっかり押さえながら「楽しく調理する」方向性がすばらしい。最初は先生方のレシピ通りに作ってみて、次からは各人が家庭の味に調整すればいいだけの話だ。

レシピを自分でいじって悪いわけがない。むしろ冒険した方が腕は上がる。分量はあくまでも目安(一つのモノサシ)に過ぎないのだから。

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人間の記憶

2010年05月31日 | 日記
人の記憶は相当あやふやだから信じるには値しないという意見がある。記憶力の悪い人間を基準に考えればそれは正しいだろう。しかし、記憶力のよい、したたかな人は意外に記憶だけに頼らず、日記や手帳を見て過去の出来事を冷静に振り返っていることが多い。

私も学生時代のことなどを書く時には必ず当時のメモ書き、資料、写真にも目を通す。そして感情的にならずにサラリと書くように心がけている。「皮肉」や「笑い」も入れながら自ら「反省」もしている。「謙虚さ」を忘れた時から人間の退化は始まるのだから。

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そら豆のスパゲッティ

2010年05月30日 | 家飯

だしに干し海老を加えて戻しておく。オリーブオイルで海老、かた茹でにしたそら豆とアスパラを炒めてだしを足し軽く煮込みコショウで味を調える。

ここに茹であがったスパゲッティを移してよく和える。パルメザンチーズを振って出来上がり。そら豆のほのかな甘さが印象的な料理だ。

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新聞の切り抜きの山に目を通す

2010年05月29日 | 日記
年始から気になった新聞記事を切り抜いていたのが随分たまった。新書の紹介、食文化、古代史、政治など。中でも政治の流れは読んでいて飽きない。

与党代表発言の「ブレ」を挙げれば切りがないのだが、政治とは「妥協点を見つけるもの」でもある。筋を通すことができる場合とそうでない場合がある。連立維持の「ゴタゴタ茶番劇」を見ていると「国防」という意識の希薄さを感じずにはいられない。国旗掲揚及び国歌斉唱に反対する教員の巣窟だった私の出身高校の悲惨さとよく似ている。

結局のところ、イデオロギーだけでは国民を幸せにすることはできないのだ(笑)

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蕗(フキ)の煮物

2010年05月29日 | 食材

蕗(フキ)に塩をまぶし俎板の上で板ずりする。湯を沸かして蕗をゆで冷水に取る。これで適度にアクが抜ける。

皮をむいた蕗を食べやすい長さ(4~5cm)に切りだしで煮る。長期保存する場合は濃口醤油と砂糖を使い佃煮にするが、数日の内に食べてしまうのであれば蕗の緑色を生かした煮物がよい。白醤油を使うと綺麗に仕上がり味も上品になる。蕗の魅力は爽やかな苦味だと私は思う。

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悪性腫瘍を切除した由紀夫さん

2010年05月28日 | 暗黒の無政府時代
米軍基地の問題でゴネる三日月おばさんを罷免した鳩山総理大臣。5月末になってようやくまともな判断を下された。私はジョン・レノンの「ゴッド(神)」を聴きながら歌詞の中のジョンを由紀夫に置き換えた。

それではもの足りないので替え歌を作って笑った。俺は信じない、幹事長を、官房長官を、新聞社を、テレビ局を、政治評論家を、…与党を。俺は女房と愚国民だけを信じる。

 GOD

 God is a concept
 By which we measure
 Our pain
 I'll say it again
 God is a concept
 By which we measure
 Our pain
 I don't believe in magic
 I don't believe in i-ching
 I don't believe in bible
 I don't believe in tarot
 I don't believe in Hitler
 I don't believe in Jesus
 I don't believe in Kennedy
 I don't believe in Buddha
 I don't believe in Mantra
 I don't believe in Gita
 I don't believe in Yoga
 I don't believe in Kings
 I don't believe in Elvis
 I don't believe in Zimmerman
 I don't believe in Beatles
 I just believe in me
 Yoko and me
 And that's reality

 The dream is over
 What can I say?
 The dream is over
 Yesterday
 I was the dreamweaver
 But now I'm reborn
 I was the Walrus
 But now I'm John
 And so dear friends
 You just have to carry on
 The dream is over

21時過ぎから始まった総理の記者会見はただ無駄に長い言葉の羅列で空しかった。ツルツル三宅さんが「鳩山さんは(普通の人とは違って)よく眠れるらしいですよ」と某番組で嫌味たっぷりに発言していたが、本当であるような気がしてきた。そしてイマジン収録の「眠れるかい?」が聴きたくなった(笑)

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砂糖という調味料(後編)

2010年05月28日 | 食材

先日、瀬戸内の某港町の住民が砂糖を溶かした醤油で刺身を食べることをテレビで知った私はすぐに九州の「アミノ酸醤油」や金沢の「大野醤油」を連想した。そして「脂キトキトの刺身を食べる方法としては有りかもしれないが、洗いには無理だな」と思った。

和菓子は別として日本料理において砂糖は隠し味程度に使うのが望ましい。過度の甘みの添加は即ち「野暮ったい下品な味」につながる。これが濃口醤油と負の相乗効果を生み出した時は最低だ。プロが砂糖の替わりに煮きり酒や煮きり味醂を使うのは「味のくどさ」を軽減する意味合いからだ。

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砂糖という調味料(中編)

2010年05月28日 | 食材

辻義一さんは「魯山人・器と料理 持味を生かせ(里文出版 平成十年)」で砂糖について以下のように発言している。

 魯山人先生は、意味もなく甘いものがきらいでした。

 「砂糖は劣食品を瞞着する秘密を持っている」と書いておられます。魯山人の料理哲学は、素材の持ち味を生かすことにあります。

 いつも不思議に思っているのですが、江戸の料理は甘味過剰のように思います。これは江戸の料理人の心意気が甘くしたのではないでしょうか。

 江戸時代は砂糖を薬屋で売っていて、大変高価でありました。この高価な砂糖をふんだんにつかうという心意気があったのでしょう。戦中、戦後の食糧難のころは、主食の米や麦、ことに砂糖に飢えていて、甘ければなんでも旨いという時代がありましたが、江戸時代もその貴重な甘さは、日常の家庭では味わえないと、お客様も喜んだことだと思います。

 調理の味つけは、その家の主人または家族の好みによりますが、ちょっと視点を変えてみて、素材そのものから味つけを考えてみては如何でしょうか。旬で新鮮なものなら、素材そのものの甘さを生かすために、味つけは薄味にして、甘味はごく少量の味醂を加えて、本来の甘さをおぎなって、決してじゃまにならない程度とします。…

昭和八(1933)年生まれの辻さんが戦中から敗戦後しばらく続いた飢え(甘味への渇望)に触れているのは流石である。一般家庭に冷蔵庫が普及するまでに砂糖は食品の防腐剤(日持ち向上)の効果を期待して使われたのを忘れてはならない。佃煮やお節料理などはその名残であるが、嗜好の変化により(関東といえども)砂糖の添加量は減ってきている。

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砂糖という調味料(前編)

2010年05月27日 | 食材

家庭料理で一番よく使う甘味料は砂糖(上白糖)であろう。幼い頃は甘辛い味付けが好きだったが、成長するにつれて甘さ控えめの料理を体が求めるようになった。上質の野菜や肉を多量の砂糖で煮込むことが「素材の味を殺す」のと等しいと経験的に悟ったからだ。

昭和天皇の料理番だった秋山徳蔵さん(故人)は「料理のコツ(有紀書房 昭和三十四年)」の中でこう述べている。

 …せっかくの材料の味を、七割か八割にしか味わっていないことが多いのは、たいへん惜しいことだ。調味料とその使いかたをすこしばかり研究することは、うまい料理をつくる、そして食生活をグッと楽しくする近道だといっていい。

砂糖のつかいかた
 料理にはなるべく砂糖を使わないこと-これを原則と心得ていなければならない。材料のもつ自然の甘みを生かすのが料理の大道である。甘味をもっていないものには、他の材料といっしょに調理することによって自然の甘みをつけるのである。野菜はたいてい甘味をもっており、大根の類いは特に多い。だから、肉類や魚類も、野菜といっしょに煮込むことによって奥床しい甘みをもつようになる。ましてや、野菜そのものを煮るのに、砂糖を使うなどは邪道中の邪道である。

 砂糖を割合多く使うものは、乾物類である。かんぴょう、しいたけ、高野どうふなど、特に豆類を煮るときにはどうしても多くの砂糖が必要である。

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天候不順が続く

2010年05月27日 | 日記
蒸し暑いと思った翌日は肌寒くなる。5月下旬にもなってこんな天気の繰り返しである。昨晩はきつねうどんを啜ってちょうどよいくらいの気温だった。やはり変だ。

今年の夏は「冷害」の恐れありという予想を聞いて「あたるかもな」と思った。西日本のうだるような夏の暑さには毎年嫌気がさしているが、「冷夏」になるのも困る。「ほどほどの暑さ」を期待する身勝手な男をおてんとさまは笑っているだろう。

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陳建民さんが日本に広めた麻婆豆腐

2010年05月26日 | 家飯

麻婆豆腐という料理が日本に普及したのは陳建民さんの功績である。安い材料で庶民の腹を膨らませ満足感を与えることに成功した裏では大変なご苦労があったと聞く。当時は本場の豆板醤が入手できなかったことから、日本でこの調味料が独自に発展していくことになる(赤みが強いタイプ)。今では本場・四川の強烈な味も選択できる良き時代になっており、食べ比べをして陳さんの柔軟性を知るのも楽しい。

中華鍋を空焼きして油を入れ豚挽肉をよく炒める(油が透き通るまで)。ニンニクの微塵切り、豆チ、豆板醤、甜面醤(八丁味噌+日本酒+砂糖で代用可)を加えて火を通し、スープと水切りした木綿豆腐(2センチ角)を加えて煮込む。味付けは醤油とコショウ。白ねぎのみじん切りを追加し水溶き片栗粉で好みのとろみをつけ胡麻油を足す。皿に盛り粉山椒を振って食べる。

これは日本人の舌に合うように辛味をかなり抑えてあるので本場(四川)の味に近づけたい人は牛肉と花椒(中国の山椒)を使うとよいだろう。これからの季節、汗を流しながらご飯と一緒に食べる麻婆豆腐はより一層おいしく感じる。

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出番の多い中華調味料

2010年05月26日 | 食材

中華調味料で最も使用頻度の高いのがオイスターソースである。炒め物や煮物に少し加えると驚くほど味に深みが出る。私はポン酢にオイスターソースを混ぜて肉野菜炒めの仕上げに回しかけている。

次によく使うのが豆板醤。暑い夏に向けて出番がぐーんと増える。油で炒めることで尖がった辛みに丸みが出るのが面白い。料理にあまり唐辛子を使わない私だが、この調味料は例外だ。隠し味としていい仕事をしてくれる。

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にゅうめん(温麺)をこよなく愛する男

2010年05月25日 | 食材

素麺を茹でて薄味のだしをかけただけの料理がにゅうめん(温麺)。つまりかけうどんの素麺バージョンだ。肌寒い日や食欲のない時に作って食べる。若い頃は飲んだ後の締めにこの料理を頼んでいたものである。

シンプルな料理だからこそ薬味にはこだわりたい。通常は青ねぎを盛るのだが、収穫したばかりの三つ葉を乗せて香りを楽しんだ。

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素麺好きの私

2010年05月25日 | 食材

私は根っからの麺好きである。20代の頃にラーメンはしこたま食べたので今はスルーしているが、うどん、冷麦、蕎麦、パスタ、中華麺などはしょっちゅう口にしている。

我が国の麺で最も気に入っているのが素麺だ。頼りないくらいの細さがよい。小腹の空いた時にこれほど重宝する食材はなかろう。私は体調に合わせて「冷」か「温」を選択する。胃にやさしい麺類としては最高峰だと思う。

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真っ白な吉野葛

2010年05月24日 | 食材

石膏を叩き割ったような吉野葛。日本料理では吉野葛を使ったあんかけが有名である。とろみづけには片栗粉が定番と思われがちだが、老化(離水)しやすいので万能とはいえない。かぶら蒸しなどにはやはり高級な葛粉が適している。私は森野吉野葛本舗(奈良県宇陀市)の製品を時々使う。

なぜ5月に葛の話が出たかというと単に葛もちが食べたくなったからなのだ。私はのど越しのよい和菓子が大好きである。葛は古来から薬としても用いられてきたことを多くの人に知っておいてもらいたい。

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