料理屋でやたらと隣の客に無粋な質問をし、絡んでいるオヤジがいた。それが一度なら、笑ってすませられるが、二度、三度となると非常に迷惑な存在だ。どこの学校を出たか、年収がなんぼか、どこに住んでいるのか、この店には週何回くるのか、そんなくだらない話を振るんじゃない(苦笑)。
あまりの性質の悪さに店主がキレて、ボロクソに言ってオヤジを帰らせた。店主の話では会社をリタイヤしておよそ一年半、それなりの役職について旨い汁を(会社の金で)吸っていたということだった。
「過去の栄光」が忘れらない中身のない団塊の世代を何人も見てきたが、この人は酷すぎると思った。テメエの不始末の記憶がなくて、また店に来ては同じ過ちを繰り返す。
彼の酒はまさに毒だ。いやヒロポンと言ってもいい。酒は度を越すと脳と内臓をおかす。家で晩酌をしない理由はおそらく居場所がないためであろう。あの醜態を女房、子どもは許さないと思う。会社の肩書きが無くなると、生きる目的まで失ってしまうのか。それはあまりにも悲しい。
宮台真司さんはこんな発言をしている。
「団塊の世代には人口ボリュームがあるのに、見るべき表現者はほとんどいない。僕らの世代(宮台氏の世代)は、連中はみんな馬鹿だと思っている。彼等は、人口ボリュームの多さに奢って、団塊の世代特有の共通前提の中で団塊世代のみで固まっており、何も生み出してこなかった。政治的には欧米のリベラルな流れに付和雷同しただけであり、実際の制度の建設などには無関心で、何もせず、何も生み出さず、ただ人口が多かっただけ」
すごいこき下ろしだが、的は射ている。日本を復興させたのは団塊の世代ではなくてそれよりの上の人達である。そこを履き違えてはいけない。
朝鮮総連へのガサ入れ、戦時中の強制労働への賠償責任却下、教育法改正といった我が国の動きを「右傾化」ととらえる人は多い。確かに右よりになっているが、今までの世の中がただの「幻想」だったのではないだろうか。
至極当たり前のことを言って「あれは右だ」と馬鹿にされた多くの人間が、生温い湯につかり、理想論ばかり唱えた「左より」の連中の頭を押さえつけ、その上にホカホカの糞を塗りたくろうとしている、ように私には見える。国家がこの後押しをしているのはカンのいい人ならばわかるだろう(笑)。
右→左→右への変化…だから歴史は面白い。ウカウカしていられない時代に突入する。