自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

生命継続とお盆

2013年08月14日 | 自然治癒力・生命力・発揮する考え方

お盆・墓参りの由来    平成25年8月1日

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自然治癒力 は 誰でもが持っている 生命力の証し。

その発露の根底は、"生かされている" という事実を

素直に認める心です 。

生きようとするのが本能でも、

生きているのは 私たちだけの力ではない、

先祖からの命の継続であり、 ご先祖様達の人生があってこその、

今の私の生命であると、理解すれば、感謝の心が自ずから

湧いてくるでしょう。

”生かされている” という認識と”感謝の心”こそ、

自然治癒力の本源でもあるわけです。

 

以下の文章は 浄真寺通信 より、抜粋して掲載させていただきました。


      
 
 

 

 お盆と正月は、日本の二大国民的行事です。


 『お盆』についての解説や仏教辞典など見ると、

 「お盆」即ち、正しくは「盂蘭盆」の事であり、

 その語源はインドのサンスクリット語の「ウランバーナ」と考えられ、

 その意味は、「逆さ吊りにされた激しい苦しみ」という事であり、

 この苦しみをとりのぞくのが「お盆」とされています。

 「盂蘭盆経(うらぼんきょう)」という経典には、次のように

 書かれています


 釈迦の十大弟子の一人に、目連(もくれん)という人が居ました。

 目連は神通力第一と言われ、摩訶不思議な力をもった人のようです。

 この目連が、ある日、霊能力を使って、亡くなった母親を

 死後の世界に探しに行きました。

 そして、母親が、餓鬼道に落ちて地獄の苦しみを味わっている事に

 驚いた目連が、お釈迦様にどうすればよいかと、相談をしたところ、

 釈迦が、当時のインドで修行の終わる日(七月十五日) に、

 僧侶達に食べ物を施すように言いました。

 目連が言われたとおりに修行を終えた僧侶達に、食べ物を施し、

 その功徳によって母 親が救われたということです。

 
 この盂蘭盆経(うらぼんきょう)には、

 インドのサンスクリット語の原典がなく、

 ”お釈迦様がそんなことを言ったのか?”、という

 疑問もあるのですが、中国に仏教が入り、

 孝行を重んじる中国や日本で、

 この経典に書かれている考えを受入れ、

 先祖を大切にする心を

 持ち続けたのは、どうも事実の様です。



 日本では、「日本書紀」推古天皇の十四年の条に、

 寺院で 四月八日と七月十五日に 

 ”斎(とき)(=僧の食事)”を設けたとあり、

 同じく「日本書記」の斉明天皇の時代(六五七年)に 

 飛鳥寺の西で孟蘭盆会が営まれたと記されています。

  私達日本人は実に約1400年もの間、お盆の行事を

 行ってきたのです。

 民間(一般庶民)で行われる様になったのは、

 江戸時代以降とされています。


 こう述べてくると、「盆」 とは仏教固有の行事

 のように考えられがちですが、

 そうとも言い切れないところに、

 日本人の不思議さがある気がします。

 

 これは、正月行事などと同じように、

 日本人の固有の宗教観や霊魂観と、

 仏教でいう供養の概念が融合して、

 「お盆」と言われる行事になったという説も

 あるからです。

 また供え物を載せる容器を、かっては”盆”といったことから、

 この行事を盆というようになったとの説もあります。

 

 いずれにしても、お盆は、日本人にとっては、

 「お正月」と同様に、祖霊の御霊を祀る大切な行事として、

 受容してきたと、仏教民俗学では、説明しています


 略・・・
 

 それよりも、日本人は昔から、お正月やお盆に、

 先祖の祖霊を迎えて供養する為に、

 色々な慣習や儀礼を伝承してきた事。

 そして今の私たちの生活に溶け込んでいる事、

 その事の意味を、考える事の方が大切ではないでしょうか?

 

 なにげなく、習慣として受け入れられている「お盆」には、

 どんな意味があるのでしょうか?。


 お盆の行事も、正月行事同様、地域ごとに違ってきますが、

 その意味においては、それほど違いがありません。

 お盆は、祖霊が お盆の期間だけ家に帰って家族ともども過ごし、

 再びあの世に旅立つまでの間の行事(まつり)と言われています。

 お盆行事(まつり)には、三つの要素があると言われている。



 (1) 祖霊のまつり (死者祭祀 )
 (2) 豊穣のまつり (穀霊まつり)
 (3) 魂のまつり  (生命の更新)



 この三つの要素がつながりあるものとして受け取られてきたのが、

 日本人の古くから お盆行事(まつり)に対する考え方だったとするのが、

 いわば民俗学の定説として、多くの研究者から認知されています。

 そして、「盆と正月が、一緒に来る」と言う言葉がある様に、

 年の始まりには、二つあり、一つは稲作を中心としたもので、

 正月を年の初めとするものです。

 

 歳神を迎えて米などの穀物をささげ、

 新年の豊穣を祈ります(=お年玉)。

 他方は、蕎麦や芋などの畑作を中心としたもので、

 旧暦七月のお盆の時期が、二つ目の年の初めとも

 考えられてきたといわれています。

 今でも、お盆には、喬麦や芋を供物としてささげる民俗が

 伝承されており、「お盆」を芋正月いう地方もありました。


 この二つの豊穣を祈るまつりと、祖霊を迎え祀るまつりが、複合され

 豊穣をもたらす神は、すなわち祖霊でもあったのです。


 民俗学を創始した柳田国男によれば、

 「先祖の霊は神となって、

  子孫のために作物が豊かに稔ることを見守ってくれる。

  だから、作物がとれたら、それを供物として祖霊神にささげ、

  共によろこびをわかちあって、これを共食し、新しい年の豊穣を祈る。

  豊穣を祈るまつりは、そのまま祖霊を祀ることになる」

 と説明しています。


 日本人は、食物が新たに稔るのを祈る事と、

 神や祖霊を迎え、共に過ごすことを、一心同体として、年中行事のや祭礼の中に

 伝承してきたと言えるのです。


 民間における「お盆」の行事として例えば、

 「迎え火」「精霊棚」「精霊流し」「送り火」「盆踊り」「盆堤灯」

 などがあり、そうした先祖の霊魂を迎え、供養する意味が

 含まれていると言われております。 

 

 お盆の墓参りの花には、多くの場合、「ほおずき」の花が入っています。

 一説では、「ほおずき」は、その形が、堤灯に似ているところから、

 十三日に、先祖さまを迎える、「みたま」の目印の「迎え火」や、

 その簡素化された形としての盆堤灯の意味があるとされています。

 

 お盆の お墓参りの花一輪にも、我々日本人が、

 受け継いできた伝統や習俗に無関係とは決して言えない気がします。


            【「浄信寺通信」】平成12年夏号より 抜粋して、転記

 

 

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