NHKで、「妻は、くノ一」という時代劇をやったのを
見た方も多いのではないか。
主役は、市川染五郎と瀧本美織だ。
TVでも見たのだが、原作も読んでみたくなり、
ちょうど、今回のシーズンに相当する6巻まで
を一気に読んでみた。
設定が微妙に違うところがあり、面白かった。
このシリーズの面白いところは、いなくなった妻を
追いかける哀れな男と、その男に惚れてしまう
くノ一が、ついには抜け忍になってしまう恋愛
物語に並行して、奇妙な事件の解決にある。
松浦静山の「甲子夜話」に出ている奇妙な話と
実際に起こっている奇妙な事件を比較しながら、
主人公である彦馬が解決してゆくのだ。
この「甲子夜話」というのは実際にあるものなので
読んでみたいが、奇妙な事件の方は、正直いって
あまり、おもしろく感じないものも多々あった。
しかし、ユニークといえばユニークだし。そのつまらない
話を一所懸命、解き明かすところがばかばかしい。
また、ちょっと、度をはずした悪ふざけともとれる
登場人物も多く出てくる。たとえば、主人公の養子に
なる雁二郎だ。何しろ、養子で14歳と思われている
らしいが、実際には60歳くらいらしい。
幇間以上の芸人になることを目指しているかと思えば、
実は、平戸藩最高の忍者というから驚きだ。
TVの方は、なかなか、そこまで、遊びきれなかった感が
ある。それは仕方ないかとも思う。TVの構成の方が自然な面
もある。
いずれにしても、また、続編を放映して欲しいものだ。
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